サウジ、付加価値税15%に コロナ禍、原油安で3倍


 サウジアラビア政府は、これまで5%だった日本の消費税に当たる付加価値税(VAT)を1日から15%に引き上げた。国営サウジ通信が同日伝えた。新型コロナウイルスの感染拡大と原油価格下落を受けた歳入拡大策の一環。

 ジャドアーン財務相が5月、一部の政府機関への支出や、政府職員への生活費手当の支給停止といった歳出削減策とともに今回の増税を発表。国際通貨基金(IMF)が6月下旬に発表した世界経済見通しでは、2020年のサウジの実質成長率はマイナス6・8%と予測した。

 サウジでは新型コロナの感染者が19万人を超えた。7月下旬に始まるイスラム教の聖地メッカへの大巡礼(ハッジ)は国外からの巡礼者を受け入れず、大幅に規模を縮小する。石油以外の貴重な外貨獲得の手段が失われ、国内経済にはさらなる打撃となる。(共同)



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