中東専門家がカレーなる転身 早大生の通過儀礼「メーヤウ」新店長の高岡豊さん

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東京・西早稲田のエスニックカレーの老舗「メーヤウ」の新店長、高岡豊さん(時吉達也撮影)

東京・西早稲田のエスニックカレーの老舗「メーヤウ」の新店長、高岡豊さん(時吉達也撮影)

 激辛の一皿が早稲田大に入学した学生の“通過儀礼”として広く認知され、2017年に惜しまれつつ閉店した東京・馬場下町のエスニックカレーの老舗「メーヤウ」が4日、3年ぶりに営業を再開する。新店長に就任したのは、イスラム教過激派の動向などに精通する研究者、高岡豊さん(45)だ。メディアでも引っ張りだこだった中東問題の専門家はなぜ、畑違いの飲食業に「華麗(カレー)なる転身」を遂げたのか。(外信部 時吉達也)

「イスラム国」報道に多数登場

 高岡さんは在シリア日本大使館専門調査員などを経て、国内で最も長い歴史を誇る中東研究機関「中東調査会」で、昨年度まで主席研究員を務めた。イスラム教過激派に関する多数の著書があり、テレビや新聞の報道にもたびたび登場してきた。

 記者も2017年、高岡さんに取材した経験がある。当時、過激組織「イスラム国(IS)」掃討作戦がシリアで大詰めを迎え、残党勢力の世界各地への分散を指摘する声が広がっていた。

 高岡さんは「元々母国に不満を抱えていた人間がISの名を利用して事件を起こしているだけだ」と強調し、こうした懸念を否定。過剰な警戒はむしろ「注目度を高め、同じような組織を再び出現させることにつながりかねない」と強調した。扇情的な報道にはくみしないとする専門家の矜持が、印象に残った。

中東研究者、一転難民に

 そんな高岡さんの「メーヤウ」との出会いは、新潟県から上京し、早稲田大教育学部に入学した1994年春。多くの新入生と同様、先輩のおごりで星4つの激辛「チキンカリー」に挑戦し「泣きながら食べた」のが最初だった。

 友人たちと話のネタとして訪れるうちにいつしか病みつきになり、間もなく週1回以上通うのが習慣に。4年後の卒業式の日には3食すべてカレーで済ませるなど、メーヤウ愛を育んでいった。研究者の道に進んだ後も、シリアから帰国すれば真っ先に店を目指すなど、常連として20年以上を過ごしてきた。

 しかし、後継者問題などからメーヤウは2017年に閉店。都内の有名店を回っても匹敵する店は見つけられず、カレー難民となった高岡さんは「毎週土曜の昼飯をどこで食べればいいのか」と途方に暮れた。

「二足のわらじ」決意

 翌18年12月、転機が訪れる。別の早大OBらが進めていたメーヤウ復活を目指すプロジェクトの中で、前店長から「店長は高岡さんにお願いしてはどうか」と白羽の矢が立ったのだ。同年秋に大学周辺の商店街の催しで1日限定の復活営業を行った際、高岡さんから「作り方を教えてほしい」と懇願されていたことが、前店長の頭の中にあった。

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