米大統領選、バイデン氏の女性副大統領候補は? ライス元国連大使が急浮上






 【ワシントン=黒瀬悦成】11月3日の米大統領選での民主党の正副大統領候補を正式指名する党大会(8月17~20日)を約1カ月半後に控え、党の大統領候補指名を確実にしたバイデン前副大統領(77)による副大統領候補選びが大詰めを迎えつつある。5月の白人警官による黒人暴行死事件を受け、民主党支持勢力からは有色人種の女性を起用するよう求める声が一層強まってきた。

 バイデン氏は4月末、ドッド元上院議員ら4人を副大統領候補選定委員会の共同議長に任命した。委員会は、バイデン氏が3月15日の民主党候補者討論会で「副大統領候補は女性にする」と述べたのを受け、女性政治家を中心に十数人と面接を重ねたとされる。

 一般に副大統領候補に求められる資質は、第1に大統領候補との相性、第2には万一の際に大統領の代行を務め得る統治能力だ。特に、バイデン氏は高齢で、共和党陣営が「認知症疑惑」を追及しており、副大統領が円滑に大統領職を担えるかは、これまで以上に重視される要件となる。

 また、再選を目指す共和党のトランプ大統領(74)が熱狂的な支持層に支えられているのに対し、バイデン氏は有権者への訴求力が弱い。副大統領候補には、同氏を補完して有権者を活性化できるアピール力が求められている。

 黒人暴行死事件を受けて人種問題が大統領選の主要争点に浮上する中、民主党支持勢力はバイデン陣営に対し、有色人種を起用するよう圧力を強め、下馬評でも複数の黒人女性が有力候補に浮上してきた。

 米紙USAトゥデーとサフォーク大が1日発表した世論調査での有力候補の支持率は、エリザベス・ウォーレン上院議員38%、スーザン・ライス元国連大使35%、カマラ・ハリス上院議員33%、南部ジョージア州議会の元下院議員ステイシー・エイブラムス氏29%、同州アトランタのキーシャ・ボトムズ市長28%で、ウォーレン氏以外は全員黒人などの有色人種だ。

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