北朝鮮、核弾頭の製造を活発に継続か 衛星写真分析 平壌近くの施設





2019年6月、南北軍事境界線がある板門店で握手を交わすトランプ米大統領(右)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(ロイター)

 【ワシントン=黒瀬悦成】米CNNテレビ(電子版)は8日、北朝鮮の平壌近くにある施設で核弾頭の製造が活発に続けられている可能性があるとする、米ミドルベリー国際大学院による商業衛星写真の分析結果を伝えた。北朝鮮はこれまで問題の施設の存在を明らかにしてこなかった。

 同大学院の核専門家であるジェフリー・ルイス教授は、この施設の警備状況や、施設内に居住区画があること、北朝鮮指導部がひそかに施設を訪問していること、地下にも施設があることなど、核施設の特徴を備えていると指摘。また、車両が頻繁に出入りしていることから、核弾頭の製造施設が活発に稼働しているとみられると分析した。

 施設の存在は2015年に別の研究者らが確認したが、ルイス氏らは施設が北朝鮮の核兵器開発計画でどのような役割を果たしているか完全に特定しきれなかったため、公表を控えてきたとしている。

 一連の分析は、2018年6月のシンガポールでの初の米朝首脳会談で北朝鮮が「(朝鮮半島の)完全な非核化」を宣言したにもかかわらず、裏では核兵器製造を着々と進めていることを示すものだ。

 CNNは、中央情報局(CIA)と国防総省は一連の分析に関し確認を避けたとしている。



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