18日付のフランス紙ルモンドは、自動車大手ルノーの前会長カルロス・ゴーン被告が会社資金を不正使用した疑惑をめぐり、フランスの捜査当局が中東レバノンに逃亡した被告に事情聴取のための出頭を求めたのに対し、被告は応じなかったと伝えた。
当局は今月13日に事情聴取したいとの意向を被告側に伝えたが、弁護士は日本の当局に国際手配されているため、移動すれば拘束の恐れがあると主張。文書で当局の質問に回答することを当初受け入れたが、結局応じない方針に転じたという。
弁護士はルモンドに対し、被告自身が既に召喚状を受け取り、出頭要請には応じなかったことを認める一方、被告はレバノンの司法当局に国外への渡航を禁じられていると指摘した。
仏当局は、ルノーから中東オマーンの販売代理店への支払いや、ルノーと日産自動車の企業連合統括会社が行った数百万ユーロの支出に、会社資産乱用や背任などの疑いがあるとしている。(共同)