福生病院側、棄却求める 透析中止後の患者死亡


 東京都福生(ふっさ)市の公立福生病院で平成30年8月に死亡した腎臓病の女性患者=当時(44)=の遺族が、人工透析を中止した医師の行為は違法だとして、病院側に2200万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が22日、東京地裁(桃崎剛裁判長)であり、病院側は請求棄却を求めた。

 遺族側は、医師が女性に対して透析中止を提案し、実際に中止したと指摘。その後、女性が透析再開を求めたのに聞き入れてもらえなかったとして、透析を続けていれば女性は死亡しなかったと主張した。

 病院側は、医師が女性に透析の中止を提案した事実はない上、必要な手術の同意も得られず、透析が再開できなかったと反論した。

 訴状によると、女性は30年8月9日、医師から透析継続のため手術をするか、透析をやめるかの選択肢を示され、中止に同意する証明書に署名。同16日、看護師に「撤回する」などと伝えたが、透析は再開されず同日死亡したとされる。



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