菅義偉(すが・よしひで)首相は20日の参院本会議で、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた業界を支援する「Go Toキャンペーン」の見直しについて、「感染対策と経済の回復の両立が基本的な考え方だ。今後も適切に運用する」と述べた。
【図でみる】Go To トラベルの概要
立憲民主党の川田龍平氏の質問に答えた。首相は観光支援事業「Go To トラベル」に関し、「これまでに4千万人が利用しているが、判明した感染者は176人だ」と述べ、事業と感染拡大の因果関係を否定した。
この日の本会議では新型コロナのワクチンを多くの人に迅速に接種する予防接種法改正案が審議入りし、首相はワクチンの接種体制について「地方自治体で円滑な接種が行われるよう、丁寧かつ詳細な手引書をできるだけ早期に提示する」と語った。これに先立ち、脱炭素社会の実現に向けた「気候非常事態宣言」が全会一致で採択された。