カカオの金範洙(キム・ボムス)カカオ議長(右)とカカオフレンズの代表キャラクター「ライアン」(左)。[写真 カカオブランドコミュニケーションチャネル「Kakaonow」]
「カカオトーク」と「新事業」の両羽を広げたライアン(カカオの代表キャラクター)がもう一度史上最大の実績をあげた。
カカオは1-3月期の売り上げ1兆2580億ウォン(約1224億円)、営業利益1575億ウォンを記録したと6日、明らかにした。前年同期比売り上げと営業利益はそれぞれ45%、79%増加した。四半期基準で売り上げは16期連続、営業利益は9期連続で最大となった。営業利益率は12.5%だ。カカオのヨ・ミンス共同代表は、「カカオトークと基盤事業が成長を持続しており、カカオペイ・モビリティなど主な新事業も『ターンアラウンド』(実績改善)する予定」とし「今年すべての事業部門が外形的にもう一度大きく成長するものと期待している」と話した。
カカオの実績上昇の勢いはカカオトークから派生したビジネスチャンスを「好循環のエコシステム」として育てたおかげだ。例えば、ビズボード(カカオトークと対話リストの露出広告)を通じて広告主のカカオトークのチャンネルに接続した消費者が「カカオ簡便会員登録」機能(シンク)で会員登録まで済ませると、広告効果を実感した企業広告主が再びビズボードの広告を増やす形だ。
カカオは代表事例として中古取り引きプラットホーム「ポンゲ・ジャント」を挙げた。ポンゲ・ジャントがカカオトークにビズボードの広告を執行したが、昨年7月シンクを連動したおかげで1万人だったトークのチャンネル登録者数が7カ月で300万人に増えた。このような事例が累積し、カカオの広告関連の売り上げ(トークビズ)は前年同期比59%増加した。
「ギフト機能」など取り引き型事業も成長を続けた。ヨ代表は「人通りの多い地域にブランドがオフライン店舗をオープンするように、今年下半期からはカカオトークに各ブランドの『カカオ店』をオープンする形で拡張していくだろう」と話した。
新事業分野の子会社も規模や収益性の面で成長の勢いが目立つ。今年企業公開(IPO)を準備中であるカカオペイの1-3月期の取り引き額は前年同期比58%増加した22兆8000億ウォンを記録した。四半期取り引き額で20兆ウォン突破は今回が初めてだ。カカオモビリティは1万6000台だったブランドタクシー「カカオTブルー」を2万1000台に拡張した。年内3万台まで拡張するのが目標だ。カカオのペ・ジェヒョン最高投資責任者(CIO)は「新事業部門の売り上げは前年同期比89%増加した1898億ウォンで、全事業部門野中で最も高い成長の勢いを見せた」と話した。
カカオは購読経済を強化してグローバルコンテンツを拡大することで成長の勢いを続けていくという戦略だ。昨年、浄水器、マッサージチェアなど「商品購読」サービスを公開したカカオは、今年「コンテンツ購読」サービスを提供する計画だ。韓国で4600万人以上が利用するメッセンジャーを通じて企業と利用者間の「ビジネス接点」を作ったように、創作者と利用者間の「コンテンツ接点」を作るのが目標だ。
また、カカオエンターテインメントとカカオジャパンを中心にコンテンツ競争力の強化に出る。カカオエンターテインメントは北米のウェブトゥーン・小説プラットホーム「タパス」と「レディッシュ」の買収を推進中だ。6月には台湾とタイ市場に参入する予定だ。金融分野の子会社であるカカオバンクとカカオペイは年内上場を目指している。カカオエンターテインメントとカカオジャパンも上場を検討している。ただし、ペ・ジェヒョンCIOは「カカオコマースを含む他の共同体(子会社)に対する上場計画は具体的に決定されたことがない」と話した。