サムスン電子が危機? メモリーは先頭、ファウンドリは逆転機会(2)


グローバルファウンドリ市場でサムスン電子は占有率17%で2位だ。サムスン電子は2015年14ナノでファウンドリ工程を始めた。2019年には7ナノ、現在は5ナノを導入した状態だ。下半期には4ナノ技術を導入する計画だ。

ファウンドリ市場占有率1位(54%)のTSMCは今年5ナノ工程比率を20%以上引き上げる方針だ。半導体業界ではサムスン電子が下半期に4ナノ工程の量産に成功するなら逆転の機会をつかむことができるとみている。サムスン電子が解決しなければならない課題は収率だ。4ナノ工程は5ナノよりも生産費用がかかる。だが、顧客にそれだけ価格を上げてほしいと要求することは容易ではない。これまでTSMCが築いてきた細部的な技術力もサムスン電子が克服しなければならない問題だ。サムスン電子ファウンドリ事業部のチェ・シヨン社長は「バーチャル研究開発(R&D)」という新しいファウンドリ事業モデルを提示した。16日にオンラインで開かれた半導体学術大会(VLSI 2021)に基調演説者として登壇しながらだ。バーチャルR&Dは製品デザインからテスト・パッケージングまですべてのチップ製造過程に関与して顧客を支援するモデルだ。

半導体業界では次世代主力工程に挙げられる3ナノがサムスン電子とTSMCの勝負どころになるという見方がある。3ナノからトランジスターの構造が変わるためだ。トランジスターは半導体の性能と電力効率に大きな影響を及ぼす。どれくらい小さくするかがカギだ。極東大学半導体装備工学科のチェ・ジェソン教授は「(サムスン電子は) TSMCが手も出ないような新技術を開発するか顧客の信頼を得なくてはならない」と話した。

サムスン電子は創意的な半導体技術開発のアイデアを発掘する公募展(Aラボ)を置いている。審査を経て最終アイテムに選ばれれば該当職員は1年間現業を離れて自身のアイデアを事業化する機会を得る。サムスン電子は「以前の公募展が優秀アイデア選びにとどまっていたとすると、Aラボはアイデアを実際に実現することができる時間を与えるもの」と説明した。

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