憲法改正に意欲を見せる安倍氏
自民党の安倍晋三元首相(山口4区)は3日、山口市内で講演し、政府が保有の是非を検討する敵基地攻撃能力について「基地に限定する必要はない。向こうの中枢を攻撃することも含むべきだ」との見解を示した。ロシアによるウクライナ侵攻や中国の急速な軍事力の増強を踏まえ、防衛費を拡充する必要性も訴えた。
安倍氏は「日本がもっぱら守りを専門にして打撃力を米国に任せる構図は変わらないとしても、日本も少しは独自の打撃力を持つべきだと私は完全に確信している」と述べた。
また、防衛費を国内総生産(GDP)比2%超に増やすと表明したドイツに触れて「日本もそれに向けて加速していく必要がある。大切なのは自助努力。自国の防衛のために努力をしない国のために命を懸けてくれる国はどこにもない」と強調。2023年度は当初予算で6兆円程度を確保すべきだと主張した。
自民党山口県連などが主催した憲法改正に向けた総決起大会に出席。党憲法改正実現本部最高顧問を務める安倍氏は約1100人を前に「憲法9条に自衛隊をしっかりと明記し、違憲論争に終止符を打つことは私たち政治家の責任」と述べた。
中国新聞社