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日本は未だにフロッピーディスクを使っているーー。
河野太郎・デジタル相が、行政手続などでフロッピーディスクの提出を求める条項を全て撤廃する意向を示したことに、海外メディアが驚きの声をあげている。なかでもBBCは「日本が古い習慣のためにニュースのヘッドラインを飾ったのはこれが初めてではない」などと手厳しい内容だ。
「宣戦布告」
河野氏は8月30日の記者会見で、行政手続きの際にフロッピーディスクなどの記録媒体の提出を求める条項がおよそ1900あることに言及し、全て撤廃させる意向を示した。
河野氏は「行政に、未だにフロッピーディスクで提出をしろと。もっと凄いのは光ディスクとか光磁気ディスクとか。フロッピーはどこで買えるんだ、ということもある。こういうことは早期に見直す」と明言。翌日にはTwitterで、得意の英語で「デジタル相はフロッピーディスクに宣戦布告する(Digital Minister declares a war on floppy discs)」などと宣言した。
驚きをもって報じたのは海外メディアだ。イギリスのBBCは「日本とフロッピー:デジタル相が古臭い技術に宣戦布告」というタイトルで記事を掲載。今回の動きを報じたうえで、「革新的なハイテク機器に定評があるにも関わらず、日本はオフィス文化において旧式のテクノロジーにこだわることで有名だ」と評した。
そして、32ギガバイトのデータを複製するために、一般的なフロッピーディスクならば2万枚以上が必要になると指摘。「日本が古い習慣のためにニュースのヘッドラインを飾ったのはこれが初めてではない。エキサイティングな新製品を開発することにおいては習熟しているこの国にとって矛盾している」ともした。
さらにUAE(アラブ首長国連邦)の「ザ・ナショナル」はソニーが開発した携帯型音楽プレーヤー「ウォークマン」などを挙げ「日本は世界的な技術の進歩に貢献してきたことで知られる」と指摘したうえで、「時代遅れのオフィス文化はその流れに加わっておらず、情報はまだディスクに保存されているのだ」と紹介した。
その一方で、「ハッカーが侵入できない性質から、大規模な組織や政府機関でフロッピーが使われた例はあるが、徐々にフェードアウトしている」として、2019年までアメリカの核兵器運用システムでフロッピーが使用されていた実例などを挙げた。
ハフポスト日本版編集部