ドネツク州の拠点で2S7ピオン自走カノン砲を発射するウクライナ軍の兵士ら
(CNN) ウクライナ軍参謀本部は9日、同軍が反転攻勢を進める南部ヘルソン州でロシア軍の脱走兵が増えていると主張した。
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最新の戦況報告で述べたもので、背景にはロシア軍が被った相当な規模の損害や戦う意欲の喪失などがあると指摘。「占領軍のモラルや精神状態は大きく悪化しており、脱走兵の人数も増えている」と続けた。
脱走兵の増加を示す特定の証拠には触れなかった。
ただ、ロシアが一方的に併合したウクライナ・クリミア半島近くにある町でロシア軍が複数のヘリコプターを動員して脱走兵を探し、戦場への連れ戻しを試みた事例に言及した。
参謀本部はまた、ウクライナ軍の戦闘機が東部ドネツク州や南部で10回以上の空爆などを実施したとも報告。ウクライナ空軍の出撃はここ数週間、活発化の兆しがあり、ロシア軍の防空部隊を探索し、攻撃出来る米国製ミサイルの駆使を反映しているともみられる。
さらに、ウクライナ軍の南部作戦管区はロシア軍の兵力や戦闘装備品の集積拠点をたたく作戦は続行しているとも指摘。ヘルソン州内を流れるドニプロ川西岸に展開する部隊への補給路としてロシア軍が設けた、ノバカホウカ地区にある臨時の橋梁(きょうりょう)とダリウカ地区の浮橋も攻撃しているとした。