ウクライナの首都キーウで、ロシア軍のミサイルの破片が住居ビルの近くに落下した現場に出動した消防隊(2022年11月15日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】米国防総省は15日、ロシアのミサイル2発が北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランドに着弾したとのメディア報道について、事実関係を調査中であることを明らかにした。
【写真】キーウで、ミサイルの破片が落下した現場に集まった住民
ポーランドメディアによると、ウクライナ国境に近い村にある農場の建物で爆発があり、2人が死亡した。爆発の原因についての公式発表はない。
ウクライナでは同日、各地でミサイル攻撃が相次ぎ、700万世帯が停電。ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領はビデオ演説で、ロシア軍が各地のエネルギー施設を標的に85発のミサイルを発射したと説明していた。
米国防総省のパット・ライダー(Pat Ryder)報道官は記者会見で、「ロシアのミサイル2発がポーランド国内またはウクライナ国境に着弾したとする報道は把握している」と説明。「ミサイル攻撃があったことを確認する情報は今のところ持ち合わせていない」とした上で、この問題については調査中であるとした。
ポーランド政府のピオトル・ミュラー(Piotr Muller)報道官によると、同国のマテウシュ・モラウィエツキ(Mateusz Morawiecki)首相は報道を受け、国家安全保障局の緊急会議を招集。ポーランド通信(PAP)は政府からの情報として、閣議も開かれる予定だと伝えた。
一方、ロシアのセルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相はメッセージアプリのテレグラム(Telegram)への投稿で、「ロシアのミサイルがポーランド領に着弾したとポーランドの報道機関や政府当局が発言しているが、これは状況を緊迫させることを目的とした意図的な挑発だ」と主張した。【翻訳編集】 AFPBB News