北朝鮮の金正恩氏=AP
【ソウル=溝田拓士】北朝鮮の朝鮮中央通信は14日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記が台風6号で甚大な被害を受けた南東部・江原道(カンウォンド)安辺郡梧渓里一帯を視察したと報じた。
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現場では河川の堤防が決壊し、約200ヘクタールの農地が冠水した。正恩氏は、被害は全面的に現地幹部の「慢性化した無責任な態度のためだ」と叱責(しっせき)した。正恩氏は、穀物収獲量に影響が及ばないよう指示した。
北朝鮮では、社会基盤が脆弱(ぜいじゃく)なため自然災害が頻発している。正恩氏の叱責は、食糧難が続く中で住民の不満の矛先をそらす狙いがあるとみられる。