米国、ウクライナ支援にクラスター砲弾を提供。ATACMSは見送り

米国は、ゼレンスキー大統領の訪米に合わせて、新たなウクライナ支援パッケージを発表しました。このパッケージには、HIMARSの追加弾薬、クラスター砲弾、対戦車ミサイルなどが含まれていますが、期待されていたATACMSは含まれていません。

ウクライナが要求したATACMSは含まれていません

米当局者の話を引用したABCの報道によると、「当初評価よりも多くのATACMSを保有していることが判明し、今後の安全保障パッケージにATACMSを含める可能性が高い」とされています。しかし、これはクリミア大橋に届く単一弾頭を搭載したバージョンであるM57やM57E1の在庫が多く見つかったという話ではなく、むしろクラスター砲弾が効果的な働きを見せたことで「M74子弾」を内包するM39やM39A1が支援の選択肢に加わったという意味です。ゼレンスキー大統領の訪米に合わせて「ATACMS提供を発表するのではないか」と予想する声もありましたが、ATACMSの提供は支援パッケージから外れました。

出典:U.S. Army photo by Sgt. Cesar Rivas

米国はゼレンスキー大統領の訪米に合わせて新たなウクライナ支援パッケージを発表しました。このパッケージには、HIMARSの追加弾薬、クラスター砲弾、AN/TWQ-1、TOW、AT4、ジャベリンが含まれていますが、ウクライナが要求してきた長距離攻撃兵器であるATACMSは含まれていません。

ちなみに、ブリンケン国務長官は支援パッケージの内訳について、「安全保障支援として1.28億ドル」「武器や装備品の提供として1.97億ドル」と説明しています。したがって、前者がウクライナ安全保障支援イニシアチブ(USAI)経由の支援であり、後者が大統領権限(PDA)経由の支援になる可能性があります。

米国は、クラスター砲弾の効果的な活躍を受けて、同タイプのATACMSの提供を検討しています。バイデン政権は、クラスター砲弾を含むウクライナ支援パッケージを発表しました。クラスター砲弾の到着により、戦場の様子が変化し、ロシア軍の火力支援量が低下しています。また、ドイツ与党は、KEPD350の提供がATACMSとセットで行われる必要があると主張しています。

※アイキャッチ画像の出典:Photo by John Hamilton M270から発射されたATACMS

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