バイデン大統領、ウクライナにATACMSを少数提供か

バイデン大統領がウクライナ大統領の訪米に合わせて発表したウクライナ支援パッケージには、ATACMSは含まれていませんでした。しかし、NBC、WSJ、ワシントン・ポスト紙などは「バイデン大統領がゼレンスキー大統領に少数のATACMSを提供する」と報じています。

クリミア大橋の破壊に役立つ単一弾頭タイプのATACMS

ATACMSはウクライナが要求していた長距離攻撃兵器の一つであり、単一弾頭タイプのATACMSを提供することで、クリミア大橋の破壊に役立つ可能性があります。

出典:Photo by John Hamilton M270から発射されたATACMS

しかし、まだ公式に確認はされていませんが、NBC NEWSの政府高官と議会関係者の話によると、「バイデン大統領がゼレンスキー大統領に少数の長距離攻撃兵器を提供する用意がある」とされています。さらに、数週間以内に少数のATACMSが供給され、長期的にはさらに多くのATACMSが供給される可能性もあると報じられています。

出典:Photo by Natasia Kenosky 製造中のATACMS

ワシントン・ポスト紙も「バイデン政権は長距離攻撃兵器に関する発表を準備しており、M74子弾を内包したバージョンのATACMSを提供する予定」と報じており、これに基づいたBBCの報道も「米国がウクライナにATACMSを提供する」としています。ただし、まだ公式には確認されていないと指摘されています。

バイデン大統領の消極的な姿勢とドイツのKEPD350の提供

バイデン大統領がATACMSの提供に消極的なのは、自国の安全保障に影響が出る可能性があるためです。一方で、米国はクラスター砲弾が効果を発揮したため、M74子弾を内包したM39やM39A1の提供を検討しています。

出典:Philipp Hayer/CC BY-SA 3.0

ATACMSの提供に関する報道の真偽はまだはっきりしていませんが、もし米国がATACMSを提供するのであれば、ドイツもKEPD350の提供に踏み切る可能性が高くなります。

この記事は米国メディアの報道を元に作成されていますが、まだ正式な確認はされていません。しかし、ウクライナへのATACMSの提供が実現すれば、ウクライナとロシアの緊張が一層高まることが予想されます。

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Army photo

元の記事のリンク: 日本ニュース24時間