ウクライナ戦争捕虜がロシア軍に「志願」、国営メディア報道 国際法違反か

ウクライナ東部ドネツク州の景観

ウクライナとロシアの間で起きている戦争について、新たな報道がありました。ロシア国営の通信社であるRIAノーボスチ通信によると、ウクライナ軍の元要員がロシア軍のために前線で戦うことを「志願」したというのです。果たしてこの行為は国際法に違反しているのでしょうか。

志願兵として戦う元ウクライナ軍の要員

RIAノーボスチが公開した動画には、ウクライナの戦闘服を着た十数人の男性がライフル銃を手にしており、ロシアへの誓いの言葉を述べる様子が映っています。この部隊の規模については明確には報じられていません。

この男性たちは「志願兵」とされており、彼らが自発的に参加したのか、それとも強制されたのかについては現時点では分かっていません。ウクライナ政府はこの報道にコメントをしていません。

RIAノーボスチによると、この部隊はウクライナ軍の元兵士で構成された最初の大隊であり、その名前はウクライナ人コサックの軍事指導者であるボグダン・フメリニツキーに由来しているとのことです。そして、この部隊はロシア軍の作戦戦闘戦術組織「カスケード」に組み込まれたと報じられています。

国際法に違反する行為か

一方で、米ワシントンを拠点とする戦争研究所(ISW)は、ロシアがウクライナの戦争捕虜70人を「採用」したと指摘しています。戦争捕虜を軍務に就かせる措置は1949年のジュネーブ条約に違反するとされており、国際的には問題視されています。

ISWは、「ロシア当局はウクライナの戦争捕虜を脅し、ウクライナで戦う『志願』部隊への加入を強制した可能性が高い。これはジュネーブ条約に反すると考えられる」と分析しています。

まとめ

ウクライナとロシアの戦争において、戦争捕虜がロシア軍に「志願」するという報道がありました。これには国際法違反の疑いがありますが、具体的な状況や背景についてはまだ明らかにされていません。今後の展開に注目です。

(記事の出典元: 日本ニュース24時間