パレスチナ自治区ガザとエジプトの境界にあるラファ検問所で、22日に戦火を逃れた外国人達がガザからエジプト側に越境しました。彼らの顔には笑顔がなく、疲れた表情が浮かんでいました。
「ガザ北部は完全に廃墟です。戻れる街はもうないんです」と、ガザに残った親族の無事を心配している弁護士のファトマ・アシュールさんが記者団の前で声を上げました。旅券がないために彼女がガザに残してきた親族のことが気がかりで、目頭を潤ませながら「無事を祈るばかりです」と語りました。
ラファ検問所の静けさが戻ると、突然、重低音が響きました。周囲の人々はざわめき、緊張が走ります。救急隊員のサアディ・モルシムさんは黒煙が東方の空に立ち上がったことを指さし、「イスラエル軍がロケット弾を迎撃したんだろう」と話しました。境界の先では、戦闘が続いています。
エジプト政府は22日、ラファ検問所などを外国メディアに公開し、本紙記者も場所に入ることができました。
「できたのは神に祈ることだけ」
ガザからラファ検問所を通ってエジプト側に逃れた外国人達は、自宅を追われながらも、水と食料が足りない中で生き抜いてきました。彼らは戦火から逃れたことよりも、戦闘に対する怒りを抱いています。また、ガザからエジプトの病院に運ばれた未熟児の治療が困難だったり、ガザへの支援物資が滞留していることも問題となっています。
「常に死と隣り合わせでした」と、弁護士のファトマ・アシュールさんが声を震わせながら語りました。ガザでの戦闘が始まってから彼女はガザ市から南部のハンユニスに移動し続けています。数日前に彼女の住む近所の家が空爆され、ガラスの破片で負傷してしまいました。食べ物はご飯、ジャガイモ、パスタに限られており、水不足で脱水症状に苦しんでいました。
イスラエル軍がガザ住民に南部への避難を呼びかけていますが、アシュールさんは「安全な場所などどこにもありません。私ができるのは神に祈ることだけだった」と怒りをあらわにしています。
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