「宗教2世」の手紙が山上被告に相次ぐ─共有される境遇と苦悩

山上徹也被告

安倍晋三元首相が銃撃され、その事件で山上徹也被告(43)が殺人罪などで起訴されました。被告に対して、新興宗教の信者を親に持つ「宗教2世」らから手紙が複数寄せられていることが関係者への取材で明らかになりました。被告と境遇が似ている彼らが、自身の苦しみを伝える内容が目立っています。被告は返信していないそうですが、手紙を読み、気にかけているとのことです。

宗教2世の境遇と手紙の背景

宗教2世を取り巻く問題が浮かび上がった事件により、彼ら同士が境遇を共有する場がまだまだ少ないと感じられます。宗教2世である横道誠京都府立大准教授(44)は、「被告と自分の境遇が似ていると感じたため、手紙を書くことで自身の体験を整理しようとしたのではないか」と話しました。

安倍元首相の命を奪った銃撃事件

昨年の7月8日、安倍晋三元首相は奈良市の近鉄大和西大寺駅前で銃撃され、その後亡くなりました。捜査関係者によると、被告の母親は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に入信し、総額約1億円を献金していたとのことです。被告は「多額の寄付で家庭が崩壊した。教団を韓国から招き入れたのが岸信介元首相だ。だから(孫の)安倍氏を殺した」と供述しています。

この事件をきっかけに、宗教2世を取り巻く問題が注目されました。被告と同じような境遇にある彼らが手紙を書き、被告への共感と支援を示しています。境遇が似ている人々がお互いに理解し合える場がさらに広まることを願い、被告の将来に向けて前向きな力となることを願っています。

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