イスラエル軍に誤射された人質、食べ残しで「SOS」を書き助けを求めていた

イスラエル兵に殺害され、埋葬されるアロン・シャムリズ氏の棺(2023年12月17日)

イスラエル国防軍(IDF)のダニエル・ハガリ報道官によると、パレスチナ・ガザ区でイスラエル兵に誤射された人質3人が、「S.O.S」というメッセージを掲げて助けを求めていたことが明らかになりました。

食べ残しを使って書かれた「SOS」のメッセージ

ロイターによると、3人が射殺された場所から約200メートル離れた建物に、ヘブライ語で「S.O.S」「助けてください。3人の人質です」というメッセージが書かれた白い布が掲げられていました。このメッセージは、食べ残しを使ったと思われる赤い文字で書かれていたそうです。

3人は白旗を掲げた抵抗意思なし

ヨタム・ハイム氏、サマル・タラルカ氏、アロン・シャムリズ氏の3人は、12月15日にガザ市近郊シュジャイヤで射殺されました。IDFによれば、彼らは爆弾を身につけていないことを示すためにシャツを脱ぎ、「白旗」として白い布を掲げて抵抗の意思がないことを示していたそうです。

それにも関わらず、イスラエル兵が建物から出てきた人質に向けて発砲しました。2人は即死し、一度は建物の中に避難した3人目も射殺されました。IDFは、イスラエル兵の行動が軍の規定違反であることを認めています。

現在も多くの人質が拘束されている

ガザ地区では、現在でも約130人のイスラエル人がハマスによって拘束されていると見られています。ハイム氏らが殺害された後、イスラエル・テルアビブでは一時停戦や人質の解放交渉を求める抗議活動が起きました。

ハマスによる10月7日の攻撃では、イスラエルでは1,200人以上が殺されました。そのため、IDFによる大規模報復攻撃によりガザ地区では1万8000人以上が殺害されています。

参照リンク: 日本ニュース24時間