小泉進次郎氏、防衛大臣就任に波紋 – 過去の閣僚経験から資質を問う声

10月21日、首相指名選挙の結果、自民党の新総裁である高市早苗氏が憲政史上初の女性首相として選出され、新内閣が発足しました。この組閣において特に注目を集めているのが、防衛大臣に任命された小泉進次郎氏です。かつての自民党総裁選で高市氏と議席を争った小泉氏が主要閣僚として入閣したことに対し、世間からは期待と同時に、その過去の閣僚経験を巡る厳しい批判の声が上がっています。

高市新内閣発足と小泉氏の防衛大臣就任の背景

10月4日の自民党総裁選で高市氏が小泉氏を破って当選を果たした後、その保守色の強さから連立を組む公明党が一時難色を示し、10月10日には連立離脱を表明する事態に至りました。これにより、野党と公明党の連携による政権交代の可能性が一時的に高まり、政界は騒然としました。最終的には、日本維新の会が閣外協力という形で自民党との連携に合意し、高市新首相の誕生へとつながりました。(政治ジャーナリスト)

新首相の高市氏が発表した閣僚名簿の中で、防衛大臣に就任した小泉進次郎氏に対する世間の反応は特に強く、インターネット上ではその資質を問う声が多数を占めています。
「からっぽ小泉進次郎が防衛大臣って?なんかのギャグですか?」
「人材不足ってより、ろくでもないのをわざと起用してんな?」
「小泉進次郎がいかに無能かを知らしめる為に、農水大臣の次に防衛大臣をやらせて、大失敗をアシストするつもりか」
といった辛辣なコメントが飛び交い、新体制への期待と不安が入り混じる状況が浮き彫りになっています。

小泉進次郎氏、防衛大臣就任を巡り世論の注目を集める小泉進次郎氏、防衛大臣就任を巡り世論の注目を集める

環境大臣時代の「迷言」と政策への批判

小泉氏はこれまでに複数の閣僚ポストを経験していますが、いずれの時期も批判や疑問の声が少なくありませんでした。特に広く知られているのが、2019年の安倍晋三内閣で環境大臣として初入閣した際の出来事です。当時38歳での入閣は男性としては戦後最年少であり、大きな注目を集めましたが、その後の言動が物議を醸しました。

例えば、レジ袋の有料義務化を推進した際には、国民生活への影響やその効果について疑問の声が上がりました。さらに、2019年9月にニューヨークの国連本部で開催された環境関連の会合での「気候変動のような大きな問題への取り組みはセクシーでもあるべき」という、いわゆる「セクシー発言」は国内外で大きな話題となり、「迷言」として広く認識されることとなりました。

農林水産大臣としての「古古古古米」問題

2025年5月には、石破茂内閣で米不足が深刻化する中、「米を買ったことがない、売るほどある」という発言が批判を浴びて辞任した江藤拓氏の後任として、小泉氏は農林水産大臣に就任しました。彼に与えられた役割は米不足の解消であり、備蓄米の放出を決定しました。

しかし、この放出された備蓄米の中には、通常は家畜の飼料とされる5年前の米、通称「古古古古米」が含まれていることが判明し、品質と安全性、そして政策の適切性について多くの批判と疑問の声が生じました。また、農業政策に関する基本的な知識や情報不足も指摘され、その専門性についても懸念が示されました。国の食料安全保障に関わる重要なポストでの経験は、国民の間に不信感を残す結果となりました。

防衛大臣という重責への不安視

環境問題や農業政策と並び、防衛は国の根幹に関わる極めて重要な分野です。過去の閣僚経験において、その政策立案能力や発言内容が度々批判の対象となってきた小泉氏が、防衛大臣という重責を無事に務められるのか、国民の間には強い疑問と不安が広がっています。(政治ジャーナリスト)「さすがに防衛問題も“セクシーに”というわけにはいかないだろう」という声が聞かれるように、今回の人事が小泉氏に意図的に難しい役職を与え、その失敗を狙っているのではないかという邪推まで生まれています。

小泉氏がこれまでの経験を活かし、国民の懸念を払拭するような手腕を発揮できるかどうかに、今後大きな注目が集まります。

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