ピーコさんが9月3日にこの世を去ったという訃報は、多くの人の心に深い悲しみをもたらしました。華やかで辛口なファッション評論家としてお茶の間を賑わせたピーコさん。その陰には、双子の弟・おすぎさんとの複雑ながらも深い絆がありました。この記事では、ピーコさんの逝去を受け、おすぎさんの現在の様子と、兄弟が歩んできた人生の軌跡を辿ります。
認知症と向き合った兄弟の晩年
2021年頃、おすぎさんに認知症の症状が見られるようになり、当時福岡に住んでいたおすぎさんをピーコさんが横浜の自宅に呼び寄せ、兄弟での同居生活が始まりました。しかし、ピーコさん自身も認知症が進行していたため、“老老介護”の困難は想像を絶するものでした。兄弟喧嘩が絶えず、同居はわずか3ヶ月で幕を閉じました。
おすぎさんは横浜市内の老人ホームに入所。その後、ピーコさんも万引き事件を起こし、別の施設で暮らすことになりました。かつて賑やかだった兄弟のマンションは、2023年に売却され、新たな住人が暮らしているといいます。
ピーコさんとマツコ・デラックス
グループホームでの生活、そして新たな転居
老人ホームを後にしたおすぎさんは、神奈川県郊外にあるグループホームで共同生活を送っていました。当初はお元気で、芸能界の裏話なども話していたそうですが、徐々に元気をなくしていったといいます。ピーコさんも面会に来ていましたが、次第にその姿も見られなくなりました。
その後、おすぎさんはグループホームを離れ、神奈川県内の山間にある温泉施設に転居。かつて兄弟と仕事で関わりのあった男性が、現在おすぎさんの面倒を見ているそうです。この男性は、兄弟が横浜で暮らしていた頃も、マンションの管理を任されていたといいます。
関係者の証言から紐解く兄弟の絆
かつておすぎとピーコのマネージャーを務めていた人物によると、兄弟の絆は非常に強く、互いを支え合ってきたといいます。「仕事で意見がぶつかることもありましたが、最後はいつもピーコさんがおすぎさんを優しく包み込んでいました」と語っています。
ピーコさんの逝去は、おすぎさんにとって大きな悲しみであることは間違いありません。認知症と闘いながらも、兄弟の絆を胸に生きているおすぎさんの今後を、温かく見守りたいものです。
思い出を胸に、未来へ
おすぎさんとピーコさん。2人は日本の芸能史に、鮮烈な足跡を残しました。時に辛辣に、時にユーモラスに、社会現象を巻き起こした彼らの功績は、これからも語り継がれていくことでしょう。そして、兄弟が築き上げた深い絆は、多くの人々の心に響き続けるはずです。