電動キックボードは手軽で便利な移動手段として注目を集めていますが、一部の利用者の危険行為が社会問題化しています。首都高速道路の走行や駅ホームへの侵入など、信じがたい事例が報告されており、事故の危険性が高まっているだけでなく、社会全体のモラル低下も懸念されています。本記事では、電動キックボードを取り巻く現状と問題点、そして私たちが取るべき行動について考えていきます。
電動キックボードの危険運転：首都高走行の衝撃
2023年には電動キックボードによる交通違反の検挙件数が2万5千件を超え、人身事故も200件以上発生しています。パリでは死亡事故の多発を受け、レンタルサービスが廃止されました。日本でも同様の事態を招かないために、早急な対策が必要です。
大手新聞社の社会部記者によると、レンタル式の電動キックボードが首都高速道路を走行している様子が撮影され、運営会社が公式X（旧Twitter）に動画を投稿しました。渋谷近辺で撮影されたとみられるこの動画には、車道にはみ出すなど危険な走行が映っており、事故が発生してもおかしくない状況でした。
首都高を走行する電動キックボード
この報道を受け、SNS上では利用者の交通安全意識の低さや、レンタル事業者の管理体制に対する批判が噴出しました。中には、事業者への誹謗中傷も見られるなど、社会の不満が顕在化していると言えるでしょう。
駅ホームを走る！？モラル崩壊の深刻化
危険行為は首都高だけにとどまりません。都内在住の会社員からの情報提供によると、なんと駅ホームで電動キックボードを走行する人物が目撃されているとのこと。公共交通機関の安全を脅かすこのような行為は、到底許されるものではありません。
交通安全教室の講師を務める田中誠一郎氏（仮名）は、「駅ホームは多くの人が行き交う場所であり、電動キックボードの走行は非常に危険です。歩行者との衝突事故だけでなく、線路への転落事故も起こりかねません」と警鐘を鳴らしています。
無法状態を招く原因と対策
これらの無法状態を招いている原因の一つとして、利用者側の交通ルールに対する認識不足が挙げられます。また、レンタル事業者側の安全管理体制の不備も問題視されています。
専門家からは、利用者への啓発活動の強化、罰則の厳格化、レンタル事業者への規制強化など、多角的な対策が必要との声が上がっています。さらに、電動キックボードの利用に関する明確なルールを策定し、周知徹底することも重要です。
まとめ：安全な共存を目指して
電動キックボードは、適切に使用すれば便利な移動手段となります。しかし、現状のままでは、社会全体の安全を脅かす存在になりかねません。利用者、事業者、行政が一体となって、安全な利用環境を整備していく必要があります。私たち一人ひとりが責任ある行動を心がけ、電動キックボードと共存できる社会を目指しましょう。
