大手企業の管理職ともなれば、高収入で優雅な生活を送っているイメージがありますよね。しかし、実態は意外にも厳しいようです。今回は、大企業管理職の知られざる懐事情について、コンサルタントの視点から深く掘り下げていきます。
エリート管理職の意外な一面:飲み会はコスパ重視!?
私自身、元日本石油(現ENEOS)財務部出身ということもあり、現在もENEOSやメガバンク、大手証券会社、大手生保の関係者と会食する機会があります。相手は大手企業の取締役や部長といったエリートの方々。最初は「それなりの高級店でなければ失礼だろう」と考えて、1人1万円以上の店を選んでいました。
ところが、「いつもこんなにいいお店で飲んでるの?僕は小遣いが少ないから、もっと安いお店の方がよかったんだけど…」と、正直な気持ちを打ち明けられたことが何度かありました。そこで思い切って、1人4000円ほどの居酒屋を選んでみたところ、「この居酒屋、安くて美味しくてコスパ最高!さすが色んなお店を知ってるね」と大絶賛。
大手企業の社員と居酒屋で飲み会をしているイメージ
どうやら、高収入のイメージがある大手企業管理職でも、自由に使えるお金はそれほど多くないようです。私の限られた交友関係だけで判断するのは早計なので、統計データを見てみましょう。
データが示す現実:平均年収と高額所得者の割合
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は約458万円。年収1000万円を超える人は全体のわずか5.4%、世帯年収1000万円以上は全体の11.6%です。
つまり、世間一般で「高収入」とされている年収1000万円超えの人でさえ、全体の1割にも満たないのです。「ファイナンシャルプランナーの山田さん(仮名)」も、「高収入世帯は少数派。支出が多いと、意外と手元に残るお金は少ない」と指摘しています。
高収入=余裕のある生活ではない?
高収入の管理職であっても、住宅ローン、教育費、保険料など、様々な支出があります。さらに、役職が上がるにつれて、交際費やスーツなどの身だしなみ費用も増加する傾向があります。「経営コンサルタントの佐藤さん(仮名)」は、「管理職は部下や取引先との付き合いも増えるため、交際費がかさむことが多い。見栄を張る必要もあり、意外と出費が多いんです」と話しています。
まとめ:大企業管理職のお財布事情は意外と厳しい
高収入のイメージがある大手企業管理職ですが、実際には自由に使えるお金は限られている場合が多いようです。支出の増加や交際費の負担などを考えると、必ずしも余裕のある生活を送っているとは限らないのです。
この記事が、大企業管理職の懐事情について理解を深めるきっかけになれば幸いです。