地方公務員アワードに茨城県常総市職員 公共施設貸与で


「地方公務員アワード」の受賞が決まった平塚雅人さん=茨城県常総市役所(篠崎理撮影)

 活躍が顕著な地方公務員を表彰する「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2019」で、茨城県常総市農政課の平塚雅人主事(29)の受賞が決まった。公共施設を民間事業者に貸し出して地域の活性化を図った取り組みなどが評価された。表彰式は11月22日に東京・東新橋で開催される。

 「地方公務員アワード」は民間企業のホルグ(横浜市)が主催し、現役の自治体職員が審査を行う。3回目となる今回は全国から123人が推薦され、13人が選ばれた。平塚さんは、勉強会などを通じて交流があった横浜市と埼玉県宮代町の職員から推薦された。

 平塚さんは大学卒業後、いったんは茨城県庁に就職した。国と市町村をつなぐ仕事は充実していたが、「もっと現場で人の顔が見える仕事がしたい」と考え、退職し常総市役所に入った。

 受賞の決め手になったのは、公共施設を無償で貸し出して民間のアイデアを試してもらう事業「トライアル・サウンディング」に全国で初めて着手したことだった。

 今年度から市の農業体験施設「水海道あすなろの里」の無償貸し出しを始め、5月にはキャンプと子供のかけっこを組み合わせた「かけっこキャンプ」が民間事業者の主催で行われた。参加者の多くは東京から訪れた人だったといい、平塚さんは「初めて来た人も多い。あすなろの里を拠点に石下のお城をめぐってもらったり、買い物をしてもらったりして地元の人と交流してほしい」と話す。

 プライベートではカメラマンとして「常総あさいち」の出店者や訪れた人の表情をSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に投稿している。インスタグラムやフェイスブックのフォロワーは4000人を超えた。

 平塚さんは「『常総あさいち』は収穫直後の野菜のおいしさがテーマ。これをきっかけに常総市のファンが増えてほしい」と期待している。(篠崎理)



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