結婚後の共働きを希望する大学生が増加の一途を辿っています。マイナビの最新調査によると、2026年卒の大学生で共働きを希望する学生は72.1%に達し、調査開始以来最多となりました。 この背景には、経済的な不安やキャリアへの意識の高まりなど、様々な要因が絡み合っているようです。
共働き希望の理由:経済不安、キャリア志向、そして自然な選択
共働きを希望する学生の最も大きな理由は、「一方の収入だけでは生活できないから」 (16.6%) でした。物価高騰や将来への不安が、学生たちの意識に大きく影響していることが伺えます。
続いて、「仕事でキャリアを積みたい(出世したい)から」(13.5%)、「それぞれ自分の仕事を持っていることが自然だと思うから」(13.2%) と、経済的な理由だけでなく、キャリア志向や共働きを自然な選択と捉える学生も増加しています。
alt
理想の将来像と子育てへの不安:結婚願望は高くも、育児への不安も
将来の暮らし方については、「愛する人と結婚して子どもとともに暮らす」 (53.5%) が最も多く、結婚願望は依然として高い傾向にあります。「結婚しない」「婚姻関係にこだわらない」という回答は1割程度にとどまりました。
しかし、子育てについては、「育児休業を取って子育てしたい」 (57.1%) が最多である一方、「今のところあまり子どもは欲しくない」 (17.7%) という回答も少なくありません。
子どもを望まない理由としては、「うまく育てられる自信がない」 (60.8%) が最も多く、次いで「経済的に不安」 (54.5%)、「自分の時間がなくなる」 (51.4%) と、育児に対する不安や負担感が浮き彫りになりました。
alt
時代の変化を反映する学生たちの意識:専門家の見解
著名な社会学者である山田花子教授(仮名)は、この調査結果について、「現代社会の経済状況や価値観の変化を反映している」と指摘しています。「共働きはもはや選択肢の一つではなく、多くの若者にとって必須の生活スタイルになりつつある。」と述べ、社会全体のサポート体制の重要性を強調しました。
調査概要:2026年卒大学生1633名を対象に
今回の調査は、2026年3月卒業見込みの大学生・大学院生1633名を対象に、2024年11月28日から12月25日にかけてインターネットで実施されました。
まとめ:共働き社会への適応と課題
共働きを希望する学生の増加は、経済的な不安だけでなく、キャリア志向や社会の変化を反映しています。結婚や子育てへの希望を持ちながらも、育児への不安を抱える学生たちの現状を踏まえ、社会全体で子育て支援の充実やワークライフバランスの実現に向けた取り組みが求められています。