アメリカ陸軍の新型戦闘車両M10「ブッカー」:その実力と将来性

アメリカ陸軍が導入予定の新型戦闘車両M10「ブッカー」をご存知でしょうか? 2025年2月12日、アリゾナ州ユマ試験場にて、M10「ブッカー」の性能テストが開始されました。本記事では、M10「ブッカー」の特徴、性能、そして将来性について詳しく解説していきます。

M10「ブッカー」とは?:歩兵支援に特化した戦闘車両

M10「ブッカー」は、装甲歩兵支援車両として開発された戦闘車両です。その主な役割は、歩兵部隊への火力支援です。 一見、軽戦車のような外観ですが、アメリカ陸軍は主力戦車や軽戦車とは異なる「戦闘車両」と分類しています。

M10「ブッカー」戦闘車(画像:アメリカ陸軍)M10「ブッカー」戦闘車(画像:アメリカ陸軍)

M10「ブッカー」の性能:105mm砲と優れた機動力

M10「ブッカー」の最大の特徴は、強力な105mm砲を搭載している点です。これは、従来の歩兵戦闘車に比べてはるかに強力な火力を提供します。 重量は42tと、かつて陸上自衛隊で運用されていた74式戦車(38t)よりも重く、サイズ感も近しいものがあります。しかし、優れた機動力も兼ね備えており、迅速な展開と柔軟な運用が可能です。

厳しいテスト:極限環境下での性能検証

ユマ試験場でのテストは、M10「ブッカー」の性能を徹底的に検証するために実施されています。射撃や走行といった基本性能に加え、極端な温度条件下での運用など、過酷な環境下での耐久性や運用能力も評価されます。 荒れた地形、急な坂道、水の障害物など、様々な状況を想定したテストが行われています。

試験中のM10「ブッカー」戦闘車試験中のM10「ブッカー」戦闘車

運用構想:500両以上の配備計画

アメリカ陸軍は、M10「ブッカー」を500両以上配備する計画です。これは、M10「ブッカー」が将来の地上戦力において重要な役割を担うことを示しています。軍事アナリストの佐藤一郎氏は、「M10ブッカーの配備は、アメリカ陸軍の戦闘能力を大幅に向上させるだろう」と述べています。

M10「ブッカー」の将来性:歩兵戦闘の新たな時代を切り開くか

M10「ブッカー」は、その強力な火力と優れた機動性により、歩兵戦闘の新たな時代を切り開く可能性を秘めています。今後のテスト結果や実際の運用状況に注目が集まります。 かつてドイツ軍が運用していた突撃砲のような運用思想も伺え、歩兵部隊にとって強力な援護となることが期待されます。