「うわっ、答えづらい質問…」一発で嫌われる人が質問で使っている「4文字」の言葉とは?


● 「どうして?」と聞いてはいけない

「どうして?」
 みなさんはつい、この言葉を使ってしまっていないでしょうか。

 この言葉は、つい使ってしまいがちですが、実は「どうして?」は最悪の質問の1つです。

 質問には、よい質問とよくない質問があります。よくない質問の代表が「なぜ?」「どうして?」と聞く質問です。

 では、それがよくないのはどうしてでしょうか。まず第一に、相手の「思い込み」を引き出してしまい、それがコミュニケーションのねじれにつながるからです。

 中でも「なぜ」「どうして」を使うことによって、相手にプレッシャーを与えてしまうケースがあります。今回は、その典型的なケースについて紹介していきましょう。

● 「どうして?」は「詰問調」になる

 たとえばみなさんが親から、次のように言われたときのことを思い出してみてください。

「成績下がってるよね? どうして勉強しないの?」
 こう言われて、みなさんはどう感じるでしょうか。実際に成績が下がっていて、勉強に手がついていなかったとしても、まずなんとなくムッとしてしまうのではないかと思います。もしかすると、「今やろうと思ってたのに!」と口をついて出てしまうこともあるかもしれませんし、「うるさい!」とケンカになってしまうかもしれませんね。

 しかし親の立場からすると、わざわざあなたを怒らせたり、不快にさせようとして言ったわけではないでしょう。ただ、あなたの将来を心配してくれただけなのかもしれませんよね。残念ながら、それが通じていないわけです。

 これが本書でお伝えしている「コミュニケーションのズレ」の正体です。

● 賢い人は、事実に絞って聞く

 こういった時に私がオススメしているのが、事実に即した質問です。

 では、先程の質問を事実質問で言い換えてみましょう。事実質問は、ざっくり言うと、「日時を特定」し、「時制を過去形」にします。
これは絶対的な正解はないですが、直接成績の話をするのが嫌かもしれませんので、少し遠回りをするのもいいでしょう。

どうして勉強しないの?
→今日は何分くらい勉強したの?
→前のテストはいつだったっけ?
→どこで勉強すると一番集中できるの?
→誰か、成績が最近上がってる友達はいる?

 などのような言い換えが考えられますね。程度の差はあれ、先ほどのような直接にプレッシャーをかける「詰問」よりも、答えやすくなるでしょう。どちらがより、人間関係を良くするかは明白ですね。

 対話は、どちらかが質問し、相手がそれに答えることから始まります。
よい人間関係の基本には、よいコミュニケーションがあり、よいコミュニケーションの出発点には、良い質問があるのです。

 (本記事は『「良い質問」を40年磨き続けた対話のプロがたどり着いた「なぜ」と聞かない質問術』に関する書き下ろし原稿です)

中田豊一



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