「妻にも稼いでほしい」多部未華子主演ドラマから学ぶ、男性の意識を変える専業主婦という“生き方”


【写真】まるで別人級、垢抜ける前だった16歳の多部未華子

子育てと仕事の両立

 マンションの隣室の礼子(江口のりこ)は夫の量平(川西賢志郎)と共働き。2人の子どもを産んだ後に復職したが、独身時代にバリバリ働いていた営業部には戻れず、総務部へ。子育てと仕事の両立に苦労している。

 第1話では詩穂に対して「絶滅危惧種だね」と礼子が陰口を言い、専業主婦vsワーママの構図を期待した人もいたようだが、その後の展開はちょっと違う。礼子は子どもが病気の時に助けてもらったりして、現在では詩穂の生き方も理解するようになっている。そして5月13日放送の第7話ではついに、礼子も夫の転勤に合わせて専業主婦になるという、衝撃の発言があった。

 ただ実際問題、世の中には「専業主婦はラクでいいなあ」と思っている人が多いだろう。特に男性なら、「自分ばっか働くんじゃなくて、妻にも稼いでほしい」と思っている人がほとんどなはず。

 かくいう筆者(50代・男性)もそのうちの一人だった。甲斐性がないためいまだ独身だが、「三食昼寝付き」という言葉を羨ましく思い、ママ友同士で優雅にランチする光景を見て「旦那さん、可哀想に。俺は結婚しないで本当に良かった」とすら思っていたほどだ。

 でもそんな筆者でも、『対岸の家事』を見ていると、

「専業主婦の大変さ」
「専業主婦の必要性」
「なぜ専業主婦でいたいのかという理由」

 この3つが、よく理解できるのだ。

幼児と二人きりという専業主婦の大変さ

「すぐ泣く、すぐこぼす、日本語が通じない。幼児と二人きりの日々に精神が蝕まれていく。育休を取ってからの毎日は同じことの繰り返しで何一つ進んでいる感じがしない。永遠にタイムリープしているのではという気がしてくる」

 確かにこれは、精神的にきつい。掃除、洗濯、料理などより数倍負担は大きいだろう。休みの日に夫がちょっとだけ子どもの相手をするのとはわけが違う。

 でも、だからといって、中谷のセリフのように「働いてる方が楽だった」とまでは思わない。労働して対価を得るには、時には死ぬほど嫌な思いをしながら、理解のない相手と折り合わねばならないという、幼児相手とは別種の苦労が付きまとうからだ。

 そして子どもは成長すればある程度楽になるのに対し、定年までは気が遠くなるほど長い。だから単純に「外で働くより専業主婦の方が大変」とは思わないけど、専業主婦の大変さのほんの一端は理解できた気はする。



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