ロシアがフィンランド国境付近で軍事施設を増強していることが分かった。米紙ニューヨーク・タイムズが20日、衛星画像の分析を基に報じた。ウクライナ戦争が落ち着いた後、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるフィンランド付近に展開する戦力を拡大する可能性がある。
同紙によると、国境付近では軍事車両を収納できる倉庫やテントが増設されたほか、戦闘機の格納庫が更新された。ロシアのヘリコプターが20年ぶりに両国国境に近いロシアのムルマンスク港付近で活動を再開したことも確認された。
フィンランドの防衛当局者は同紙に対し、ロシアがウクライナ情勢が落ち着いた後に、数千人規模の軍隊を付近に展開する可能性があるとする見解を示した。
フィンランドは2023年4月にNATOに加盟。同紙によると、ロシアとの国境はNATO諸国で最長の1300キロに上る。