《今年90歳の『踊る大捜査線』湾岸署署長》俳優・北村総一朗が語った22歳年下夫人への感謝「人生最大の不幸が戦争体験なら、人生最大の幸せは妻と出会ったこと」


【写真】今年90歳を迎える俳優・北村総一朗さん。運転姿や、夫人で劇団昴の女優・磯辺万沙子さんとの2ショットなど

休憩をとるのを忘れる…今もバリバリ現役

「稽古は午後1時から7時まで。もちろん、ずっと稽古場にいて、みんなの芝居を見ていますよ。大きな声が出ることもあります。僕は昭和の人間だから、ついつい。パワハラと言われないよう、気をつけているのですが。休憩をとるのを忘れちゃって、ぶっ続けで長時間もやってしまい、周りに休憩を促されることもあります」

「連日の稽古でしんどい」と言いながら、やり通す気力・体力は『踊る大捜査線』時代と引けを取らないように感じる。『フツーの生活 長崎編』は戦争がテーマで、原爆が投下された長崎が舞台。北村さんはこの4月に長崎へ飛び、原爆資料館や平和公園、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館などを訪れ、爆心地に立った。坂の多い長崎の街を、よくぞ歩いたものだ。

「思っていた以上に大変でした。でも、爆心地に立って、空を見ると、ちょうど太陽が真上にありました。すごく眩しく目なんて開けられなくて、これが落ちてきたら……とゾッとしました。というのは、被爆者の方々は原爆が投下されたとき、“第2の太陽”が出現したのだと思ったのだそうです」

「好きなことを思いっきりやって、どうすれば健康になるか、なんて考えないことですね。だから、あえて秘訣があると考えれば、酒とタバコをずいぶん前にやめたことかな。酒は飲めない体質なんですけど、芥川比呂志(享年61)という劇団の素敵な先輩がいて、よく飲む人だったんです。その先輩に、僕はものすごく憧れていたものだから、若い頃は“芸術家というのは酒を飲むものだ”と思い込んで、真似をして無理に飲んでいたんです(笑)」



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