婚活プロフィールにおいて、40代後半以降の婚活者によく見られる自己PR文章や相談室からの推薦文の中に、「お写真の通り若々しい」「同年代より若く見られる」という言葉がよく使われている。
これは、なぜなのか?
仲人として婚活現場に関わる筆者が、婚活者のリアルな声を交えながらテーマ別に婚活を考えていく連載。今回は、婚活で「実年齢より若い」と主張したくなる人間の心理について、考えていこう。
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■40代以降で見られる現象
「実年齢よりも若い」という言葉、20代や30代前半の婚活者はあまり使わない。それは、若さそのものが彼らの“現在地”であり、強調しなくても自然に伝わるものだからだ。
ところが、40代以降になると、年齢という数字が、婚活市場において非常に重要な要素となる。
年齢は変えることができない。だからこそ、“見た目の若さ”をアピールすることで、実年齢にはとらわれない若々しい魅力が自分にはあると、アピールしたくなるのだ。
先日、よしみつ(仮名)が入会面談にやってきた。 当相談所では、面談の予約をしていただく際、ホームページに設置してある定型の申し込みフォームに氏名・連絡先・年代・そして面談希望日を3つまで記入してもらっている。
よしみつの「年代」の欄は、「40代」と記載されていた。
ところが、面談にやってきたよしみつは、どう見ても50代後半。場合によっては60歳を越えているようにも見えた。面談シートに年月日を記入してもらったところ、“49歳”。正真正銘、40代だった。
それでも、肌の質感、顔立ちの輪郭、服装の雰囲気、全体から漂う雰囲気が、どうしても実年齢より上に見えた。
面談の席に着いたよしみつは、唐突に筆者に向かって、こう問いかけてきた。「私は、いくつに見えますか?」。
正直に「50代後半でしょうか」と見た目通りに答えれば、角が立つのは明らかだ。そこで、筆者は慎重に言葉を選んで言った。
「そうですね、年相応かと思いますよ」
ところが、よしみつは不満そうな表情を作り、少し語気を強めてこう返してきた。