農林水産省は20日、小売店や外食事業者への備蓄米流通量が4月27日時点で2万2379トンだったと発表した。3月に落札された計2回分の放出量の10・55%で、前回発表した4月13日時点での流通量(1・97%)からわずかに拡大するにとどまった。消費現場に届くまで時間がかかっている実態が改めて浮き彫りになった。
今回流通が確認された備蓄米のうち、小売店には1万4998トン、中食・外食事業者には7381トンが渡った。
農水省は3月に備蓄米の放出を開始。落札された計2回の放出量は21万2千トンで、集荷業者は4月27日までに政府から20万8380トンを買い受け、卸売業者に対して5万4644トンを販売した。
精米工場での処理などに時間がかかっているとみられる。農水省の担当者は、「まだまだ広く届いていない」と説明した。
また農水省は20日、4月に集荷業者と卸売業者が売買した際の「相対取引価格」も公表した。2024年産の玄米60キロ当たりの価格は前月に比べて1226円高い2万7102円だった。2カ月ぶりに最高値を更新した。