千葉県松戸市河原塚の民家で乳児が死亡した事件で、松戸署は28日、母親の会社員、福井未紗容疑者(33)を殺人の疑いで逮捕した。福井容疑者は「私が殺害しました。育児していく自信がなくなった」と容疑を認めている。
逮捕容疑は28日午前0時ごろ、自宅浴室で生後約4カ月の長男暁人ちゃんを浴槽の水の中に入れて殺害したとしている。
松戸署によると、同日午前1時ごろに福井容疑者から「子どもを浴槽に沈めて殺した」と110番があった。警察官が駆けつけたところ、暁人ちゃんを抱きかかえた福井容疑者が玄関口に現れた。暁人ちゃんは搬送先の病院で死亡が確認され、死因は溺死とみられる。
現場はJR東松戸駅から北に約1キロの新興住宅街。福井容疑者は夫、長女、暁人ちゃんと4人暮らしだった。
近くの男性によると、福井容疑者は、雨の日に長女を自転車に乗せるような慌ただしい時でも隣人にあいさつを欠かさなかった。暁人ちゃんを妊娠中に男性が「おめでとう」と声をかけると、「ありがとうございます」と丁寧に返したという。「とても感じが良い人だった。こんなことが起こるなんてとても悲しい」と表情を曇らせた。【林帆南、石塚孝志、柴田智弘】