アメリカのトランプ大統領と電話会談したロシアのプーチン大統領は、ウクライナ軍がロシア国内の複数の基地を攻撃したことについて「対抗せざるを得ない」と強い口調で警告しています。
■プーチン大統領が激怒 報復示唆
「有意義な会談でしたが、すぐに和平につながるようなものではありませんでした」
SNSでプーチン大統領と電話会談した時の様子をこう語ったトランプ大統領。プーチン大統領はウクライナのドローン攻撃について、怒りをあらわにしたということです。
1日、ロシアの複数の空軍基地がウクライナ軍によって奇襲され、戦略爆撃機などが破壊されました。ウクライナ軍は大規模なドローン攻撃の新たな映像も公開しました。
4日に公開された衛星写真では、ロシアの多数の機体が破壊されている様子が確認できます。
この大規模な攻撃についてウクライナは、ドローン117機が使われロシアの軍用機41機に損害を与えたと発表しました。
慶応義塾大学 廣瀬陽子教授
「ロシアのさまざまな歪みが一気に露呈した結果とも言える」
専門家は、今回の攻撃の背景にはロシア内部の「協力者の存在がある」と指摘します。
■専門家「いい展望が持てない状況」
3年以上続くウクライナ侵攻。ロシア軍の死傷者の多くは極北や極東出身者、服役していた囚人などだと言われています。
廣瀬教授
「今回の攻撃でも、少数民族などがウクライナ側に協力した可能性は極めて高い」
強い口調で報復を警告したプーチン大統領。和平に向けた道のりはどうなるのでしょうか。
「停戦は厳しい状況になっていて、少なくともロシア側に停戦の意思が全くみられない状況です。ウクライナ側の諦めムードはかなり強くなっています。半年は激しい戦闘が続くと思います。その間にこの戦闘と交渉が相互に影響し合う形で継続していく可能性が高い。残念ながら、いい展望が持てない状況です」
(「グッド!モーニング」2025年6月6日放送分より)
テレビ朝日