イランがホルムズ海峡封鎖なら…原油ルートの8割を依存する日本はGDP3%減も


ホルムズ海峡は、世界の原油供給の約2割にあたる日量約2千万バレルが通過し、日本へのタンカーの8割が通るとされる。

イスラエルのイラン攻撃後、海峡封鎖の懸念などから原油価格は急騰。ニューヨーク原油市場では米国産標準油種(WTI)の先物価格の終値は、攻撃の報道前の1バレル=68ドル台から攻撃後に一時77ドル台まで上昇した。

日本総合研究所の栂野裕貴研究員は、海峡封鎖された場合、原油価格は1バレル=140ドルまで急騰すると試算。日本が中東からの化石燃料の輸入が途絶えれば、エネルギーや製造業を中心に減産圧力が高まり、GDPが3%弱下押しされる可能性があると指摘する。

海峡封鎖はイランにとって、主要な輸出先の中国から反発を招くだけでなく、他の中東諸国との関係悪化にもつながりかねず、実施の可能性は低いとみる向きが強い。

だが、米国がイラン攻撃を検討するなど、緊急事態にあり、従来よりも封鎖の可能性は高まっている。栂野氏は「価格急騰の影響を受ける欧州各国などから、イスラエル・米国に対し、攻撃をやめるように働きかけてもらうことが狙いとなるだろう」と説明する。(織田淳嗣)



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