歌舞伎俳優の中村七之助さんが30日、都内のホテルで、4月22日に結婚した妻・杏奈さんとの結婚披露宴に先立ち、報道陣の取材に応じました。挙式を終えたばかりの七之助さんは、「晴れて夫婦になれたことをうれしく思います」と喜びを語りました。
取材陣のリクエストに応じ、左手の薬指に輝く結婚指輪を披露。「恥ずかしいですね」と照れ笑いを浮かべました。42歳での結婚に触れ、「中年(なかとし)の結婚式にたくさんの方に足を運んでもらって、申し訳ない。でも、うちの家族、妻の家族も喜んでくれて、結婚して良かったなと思います」と満面の笑みで報告しました。
二人の交際期間は約2年間。妻の誕生日である昨年の4月22日にプロポーズし、ちょうど1年後の同じ日に結婚しました。贈った結婚指輪には、スリランカ産のサファイアがあしらわれているとのこと。
歌舞伎俳優・中村七之助と妻・杏奈さん、結婚披露宴前に笑顔で並ぶ
35歳の杏奈さんは、三味線の名取です。七之助さんは、彼女について「芸に厳しくて真面目。とても優しい」と語り、「彼女も歌舞伎が好き。生意気に言いますけど、歌舞伎が好きというのが結婚の条件」と明かしました。結婚の決め手については、「決定的なことがないんですよね。流れというか、一緒にいる中で、お互いがそういう感じに。タイミングですかね。一目ぼれ? そうしておいてください」とのろけました。
兄の中村勘九郎さんをはじめ、家族は皆、結婚を祝福しています。2012年に亡くなった父、十八代目中村勘三郎さんについては、「一番、居てほしかった人。今日くらいは(天国から)降りて来てほしいな」と思いを馳せました。家族に結婚を報告した際、勘九郎さんの次男で12歳の中村長三郎さんが杏奈さんに「杏奈さんの幸せを一番に考えてください」と語ったというエピソードを披露。「たまげました。ほっこりして、妻も笑っていました」と振り返り、甥の優しい言葉に心を打たれた様子でした。
今後は夫婦二人三脚で人生を歩んでいく決意を示しました。「歌舞伎座のロビーでお客様にごあいさつを、たぶん8月から、そういうことをしはじめると思います。妻が胸を張って、堂々とロビーに居られるような、いい芝居をしないといけないなと思います」と、役者としての責任感を新たにしました。幸せを感じる瞬間は「おいしいご飯を食べている時」と語り、ラーメン店でのアルバイト経験がある杏奈さんが作るギョーザが「最高においしい」と笑顔で語りました。