受験生や保護者から長年信頼される大学案内『大学図鑑!』の最新版より、津田塾大学のリアルな学生像と学風を探ります。5000人超の現役生・OB・OGの「生の声」に基づき、知られざる津田塾大学の姿に迫ります。
津田塾大学の学生の素顔
津田塾大学の学生は、見た目はおっとりして見えることが多いですが、実は知識が豊富で陰で努力を惜しまないタイプです。頭の回転が速く、友人との集まりでは深い議論になることも少なくありません。華やかな雰囲気より実質を重んじ、派手さはあまりなく、「キラキラ感」を追求する学生はむしろ浮いてしまいがちです。責任感が強く「デキる女性」と見られがちですが、堅さゆえに保守的な層からは敬遠されることも。一方、年配の方からは「しっかりした女性」という良いイメージを持たれることが多いようです。かつては「大きなカバンを持った地味な学生」という典型的なイメージでしたが、近年はその外見で津田塾生を定義するのは難しくなっています。多様なスタイルが見られ、おしゃれな人も増えています。フェミニスト志向は一部。要領が良く、努力家でガッツがあり、プライドは高め。浪人経験者も多数おり、目標達成に向けた粘り強さを持つ学生が多いのが特徴です。ただ遊びたいという目的の学生には厳しい環境かもしれませんが、自分の意見を持ち将来活躍したい人には最適な環境と言えるでしょう。
自然豊かな津田塾大学のキャンパスを歩く学生の後ろ姿
一橋大生との関係性と「つだつだしい」文化
津田塾大学の学生が付き合う相手は、伝統的に一橋大学の学生が多い傾向にあります。これは、かつて一橋大学の教養課程が津田塾と同じ小平キャンパスにあった名残りで、キャンパスが離れた現在でも、両大学間には多くのサークル提携があり、学生間の交流の深さによるものです。また、津田塾大生らしさを表す「つだつだしい」という独特な言葉も存在します。これは「お金がない」「彼氏がいない」「暇がない」の三つの条件を満たす状態を指す形容詞とされ、学生の間で共有されています。この言葉は、津田塾生が学業や課外活動に忙しく、経済的・時間的な余裕がないといった実情を、ある種の自嘲や共感を込めて表現する言葉として使われていると言えるでしょう。
卒業後の進路とOGネットワーク
就職活動に関しては、大学規模が小さいゆえのOG(卒業生)の結束力が大きな強みとなっています。OG同士の助け合いの精神が根付いており、就職活動を終えた4年生が3年生向けにアドバイス会を積極的に開催したり、過去の学生の膨大なアンケート情報を自由に閲覧できたりと、具体的なサポート体制が整っています。ほとんどの学生が総合職か専門職を目指しており、その就職先は多岐にわたります。運輸、通信、マスコミといった業界のほか、中学や高校の教員、公務員といった安定した職業に就く学生も少なくありません。津田塾大学で培われる高い知性と努力する力は、社会の様々な分野で活かされています。
まとめ
このように、津田塾大学は単に学ぶだけでなく、学生一人ひとりが自立し、社会で活躍するための土台を築く場所と言えます。「つだつだしい」と自嘲的に表現される側面もありつつも、それは目標に向かって真摯に取り組む学生たちの証でもあります。知的好奇心を満たし、社会で通用する力を身につけたい学生にとって、津田塾大学は挑戦しがいのある環境を提供しています。
参照元:『大学図鑑!2026』(ダイヤモンド社)