ロンブー解散の田村淳氏、新経済メディア「XU」発表もネットでは賛否両論

ロンドンブーツ1号2号を解散した田村淳氏が、新たに経済メディア「XU(クロスユー)」の立ち上げを発表しました。7月1日に自身のX(旧Twitter)で公表されたこの新規事業は、《「挑戦する人を応援する」そして、あらゆる世代・あらゆる業種の挑戦が、社会を巻き込むビジネスコミュニティメディア》をコンセプトに掲げ、田村氏はエグゼクティブプロデューサーとして企画と総合プロデュースを務めるとのことです。この動きに対し、ネット上では早くも様々な声が寄せられています。

新経済メディア「XU」の詳細と田村氏の役割

田村淳氏が立ち上げに関わる新経済メディア「XU(クロスユー)」は、特定の企業が運営主体となり、田村氏が企画・総合プロデュースを担当する形式です。コンセプトに掲げられた「挑戦する人を応援する」というテーマは、ビジネスコミュニティメディアとしての役割を強調しています。これは、単なる情報発信に留まらず、多様な挑戦を社会全体で支援していくプラットフォームを目指す意向を示しています。

新たな経済メディア「XU」立ち上げへの意気込みを語る田村淳氏新たな経済メディア「XU」立ち上げへの意気込みを語る田村淳氏

これまでの社会派活動の背景

田村氏は以前から、政治や経済、社会問題に関心を示してきました。報道情報番組『田村淳のキキタイ!』(TOKYO MX)で識者との議論を主宰したり、インターネット放送局の報道番組『ABEMA Prime』(ABEMA)で火曜日MCを務めるなど、コメンテーターやキャスターとして社会派の顔を見せる活動を継続しています。こうした経験が、今回の経済メディア立ち上げへと繋がったと考えられます。

ネット上での冷めた反応と憶測

しかし、今回の発表を受けて、Xなどのネット上では「冷めた」反応も少なくありません。「自分でyoutubeみたいな配信媒体作るんじゃなく要は既存媒体で番組作るて話しなんだな。新しい挑戦ってそんなのもうあちこちで皆やってることやん」「参院選出馬じゃなかったんかーーーい!これ絶対狙って勿体付けたよな…」といったコメントが見られました。また、「メディアだけならいいんだけど、人とお金巻き込んで動くつもりなら大変だと思うな、みんな儲かるわけじゃないし」といった、事業の実行性に対する懸念の声もあがっています。

参院選出馬説からの「肩透かし」

こうした声が相次いだ理由の一つについて、あるスポーツ紙記者は、発表前の田村氏の動きが関係していると解説します。発表前日、田村氏は自身のXで「明日、僕の新たな挑戦を発表します!」と書き込み(現在は削除済み)、これにより参院選出馬説など、大きなサプライズを期待する憶測が飛び交いました。蓋を開けてみれば、既存の枠組みに迎え入れられる形でのメディア立ち上げだったため、「肩透かし」を感じたネットユーザーが多かったようです。

既存メディアとの差別化の壁と競争環境

さらに、IT系メディアに詳しいライターは、著名人によるメディアが飽和状態にあるネット空間での「差別化」の難しさを指摘します。ネット上には、『中田敦彦のYouTube大学』や元テレビ東京の高橋弘樹氏が立ち上げた『ReHacQ(リハック)』といった人気チャンネル、さらにはホリエモンこと堀江貴文氏や、ひろゆきこと西村博之氏のような影響力の強い個人勢が存在します。こうした激しい競争環境の中で、田村氏がエグゼクティブプロデューサーという立場で、どのように自身のタレント力を活かし、独自性を発揮できるのか疑問視する声があるとしています。むしろ、『ABEMA Prime』のような既存のフォーマットでの活動の方が、田村氏の強みを生かせるのではないかという意見も根強いようです。

過去の尽力との比較に見る「いまさら感」

別の芸能ジャーナリストは、今回の新規事業の発表に「いまさら感」が漂う背景として、2019年の闇営業問題以降の田村氏の行動を挙げます。相方である田村亮氏が所属事務所から契約解除された際、田村淳氏は自ら会社(株式会社LONDONBOOTS)を設立し、亮氏が吉本興業とエージェント契約を結ぶ形で芸能界への復帰を支援するという「泥臭い」尽力を見せました。しかし、亮氏の契約は2023年末で終了し、会社も閉業、そして今回のロンブー解散へと至っています。こうした過去の献身的な行動と比較すると、今回の経済メディア立ち上げは、以前から田村氏が熱意を持っていたオンラインサロン運営など「コミュニティ作り」への関心から生まれたものとは見られるものの、その影響力や成功の可能性に対して疑問の声が上がっている状況です。

新経済メディア「XU」の立ち上げは、田村氏の新たな挑戦である一方、既存の競争が激しいオンラインメディア市場において、その独自性や成功の行方には疑問符もつけられています。過去の相方支援における”泥臭い”尽力と比較され、「いまさら感」や成功への懸念を示す声も少なくありません。今後の「XU」がどのように展開し、これらの声にどう応えていくのかが注目されます。

参考:Yahoo!ニュース/Smart Flash