【ワシントン時事】米航空宇宙局(NASA)は2日、太陽系の外から来た恒星間天体が太陽に向かって接近していると発表した。
彗星(すいせい)の可能性が高い。恒星間天体の発見は珍しく、観測史上3例目となる。
この天体は、米ハワイ大が南米チリで運営する「小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)」の望遠鏡で1日に初めて観測され、「3I(アイ)/ATLAS」と名付けられた。射手座の方角から秒速約60キロメートルの速さで太陽に向かっており、10月30日ごろに太陽に最接近する。地球に危険を及ぼすことはない。
ハワイ大のジョン・トンリー教授は声明で「恒星間天体の発見は極めてまれで、興奮している」と表明した。米メディアによると、この天体はもともと別の恒星の周囲を回る彗星だったが、重力の影響で軌道を外れ、太陽系に来た可能性があるという。