友人の姉の結婚式「ご祝儀なし」で物議 韓国で巻き起こる人間関係とマナー論争

韓国で、一度も会ったことのない友人の姉の結婚式に参加した20代男性が、ご祝儀を渡さなかったことで友人の陰口の対象になったというエピソードが大きな話題となっています。この出来事は、韓国のJTBCで放送された番組「事件班長」で紹介され、ネット上で激しい議論を呼んでいます。

知人ではない友人の姉の結婚式、招きと出席の経緯

投稿者の男性は、10年以上にわたり地元の友人グループと親しく付き合ってきました。最近、そのうちの一人の姉が結婚することになり、男性も友人から「姉がおいしいものを食べていってほしいと言っていたから、気軽に来て」と誘われました。当初、男性は別の予定があったため欠席するつもりでしたが、友人グループの全員が出席すると知って、予定を調整して結婚式に参加することを決めました。

ご祝儀を渡さなかった男性と、その理由

結婚式当日、男性は式だけを見てすぐに会場を離れ、食事も簡単に済ませて帰宅しました。彼は、面識のない友人の姉に対してご祝儀を渡す必要はないと考え、そうしました。しかし、他の友人たちはそれぞれ10万ウォン(約1万円)のご祝儀を包んでおり、後日、友人はご祝儀を出した人だけを集めて食事会を開いていたことを男性は知ることになります。

韓国の結婚式で友人姉のご祝儀トラブルを報じるニュース画像(イメージ)韓国の結婚式で友人姉のご祝儀トラブルを報じるニュース画像(イメージ)

友人の陰口と男性の失望

さらに、その食事会の席で友人が「あいつはご祝儀も出さなかった。正直、がっかりした」と男性の陰口をたたいていたことが判明しました。この事実を知った男性は、「その友人の姉とは一度も話したことも会ったこともない関係だ。結婚式の招待状をもらった日も、彼が食事をごちそうしてくれたわけでもなかった。それなのに、陰で非難されているなんて」と強い失望感を表明しました。彼は「もう笑って会う気になれない」と話し、友人関係に亀裂が入ったことを示唆しました。

ネット上の賛否両論と社会的な問いかけ

このエピソードは、韓国のインターネット上で瞬く間に拡散し、大きな論争を巻き起こしました。男性を擁護する意見としては、「知り合いでもない姉の結婚式に誘う方が非常識だ」「気軽に来てと言われたのだから、ご祝儀は必須ではない」といった声が多く見られます。一方、男性の行動を批判する意見としては、「親しい友人の姉なのだから、顔を立てて普通はご祝儀を出すべきだ」「せっかく結婚式に参加したなら、礼儀としてご祝儀は出すものだ」といった意見が寄せられています。

この事例は、現代社会における人間関係のあり方や、冠婚葬祭に関する伝統的なマナーと個人的な価値観との間で生じる摩擦を浮き彫りにしています。特に、親しい友人であっても、その家族との関係性によってどこまで配慮が必要なのか、社会的な規範が揺れ動く中で、多くの人々が同様の状況でどう振る舞うべきか悩む可能性を示唆する出来事と言えるでしょう。

参考文献

  • JTBC「事件班長」放送内容
  • KOREA WAVE / AFPBB News 報道