【AFP=時事】ベトナムのハロン湾で19日午後、観光船が嵐の中で転覆し、少なくとも34人が死亡した。国営メディアが報じた。救助隊による行方不明者の捜索活動が続けられている。
国営ニュースサイトVNExpressによると、乗客48人と乗組員5人を乗せた船は、世界遺産にも登録されているハロン湾で突然の豪雨に見舞われた。
乗客の多くは首都ハノイからの家族連れで、20人以上の子どもが含まれていたという。
「国境警備隊は11人を救助し、34人の遺体を回収した」としている。
行方不明者8人の捜索のため、救助活動は夜間も続けられた。
ハロン湾で働く男性はAFPに対し「午後2時(日本時間午後4時)頃に空が暗くなった」と語った。
「足の指ほどの大きさの雹が降り、豪雨、雷雨、稲妻があった」と彼は続けた。
救助された10歳の少年は、国営ニュースサイトのベトナムネットに対し「深く息を吸ってから潜水し、(外に向かって)泳いだ。海面に出て、助けを求めて叫んだ。兵士の乗ったボートに引き上げられた」と語った。
ファム・ミン・チン首相は犠牲者の家族に哀悼の意を表し、国防省と公安省に対し、緊急の捜索救助活動を指示した。
また当局は「事故の原因を調査し、違反行為については厳正に対処する」と政府ウェブサイトに声明を発表した。【翻訳編集】 AFPBB News