波乱含みの結果となった今回の参議院選挙で、自民・公明両党が過半数を割り込む事態が発生しました。2024年7月21日、自民党の今井絵理子参議院議員は自身のInstagramを更新し、同党の山東昭子元参院議長が参院選比例代表で落選したことを報告しました。この投稿は、選挙結果への言及だけでなく、今井議員の過去の行動に再び国民の関心を集める形となりました。
参院選結果について語る今井絵理子参議院議員
「政界の母」山東昭子氏の落選と世間の反応
今井議員はInstagramの投稿で、《昨日の参議院選挙で、政界の母である山東昭子さんが議席を失われたこと、本当に悔しく、残念でなりません》《今回の選挙は、多くの想いが交錯する中で行われ、自民党にとってはとても厳しい結果となりました》と今回の参院選について言及しました。政治ジャーナリストによると、今井議員が2016年に参院選で初当選し政治の道へ進むきっかけを作ったのが山東氏です。山東氏は女優出身、今井議員は歌手と、ともに芸能界出身であることから、親近感を抱いていたとされています。
山東元議長は1974年の参院選初当選以来、これまでに8回の当選を重ねてきた大ベテランです。御年83歳という高齢まで現役を続けた彼女が落選した今回の結果は、自民党が直面した厳しい状況を如実に物語っています。この結果を受け、インターネット上では、「50年近く議員をやってきたのだからもう十分ではないか」「まだ議員だったことに驚いた」といった声や、「これを機に議員の定年制を導入すべきではないか」といった、高齢議員の現役続行に対する疑問や提言が多数あがっています。国民の間には、長年にわたり国政に携わってきたベテラン議員の去就に対し、様々な意見が存在していることが伺えます。
今井絵理子議員が「政界の母」と慕う山東昭子元参議院議長
「道しるべ」発言と再燃する今井議員の過去問題
今井議員は今回の投稿で、山東元議長に対して《その背中が、私の道しるべでした》《政治の景色が変わっても私の中の「原点」は変わりません》と、自身の“政治家”としての思いを綴っています。しかし、今井議員といえば、2023年7月に発生した“フランス研修”での「炎上」が記憶に新しいところです。
当時、今井議員を含む自民党女性局所属の議員らがフランスへ3泊の研修に出発。その際、研修メンバーがエッフェル塔の前でポーズを取ったり、グルメを堪能したりと、まるで旅行を楽しんでいるかのような写真をSNSに投稿し、国民から大きな批判を浴びました。今井議員は研修の意義を説明し反論を試み、《また追って活動報告します》と投稿したものの、問題となった報告書はいまだ公表されていません。国会議員として公務で海外に赴いたのであれば、その成果をきちんと国民に報告する責任があるのは言うまでもありません。
こうした背景から、今井議員の「道しるべ」発言に対して、インターネット上では厳しい指摘が相次いでいます。「一体山東さんから何を学んできたのだろう。フランスに行って報告書もままならないまま現在に至る。山東さんが政界の母というなら、今井さんに色々と指摘されていたのでは?」「今井さんの後見人なら、パリ研修の報告書や不倫騒動などを咎めたりしなかったのか」「『背中が私の道しるべ』ねえ。不倫、税金で研修という名の旅行、資料を読むだけの学芸会のような答弁……あなたのような政治家が出来上がったのは、自民の大先輩をお手本にした結果なんだ」など、過去の不倫騒動や国会での答弁姿勢なども含め、今井議員の政治家としての資質を問う声が多数あがっています。
国民の民意が大きく反映されたと思われる今回の参議院選挙。今井議員自身も「自民党にとって厳しい結果」と綴っているように、その意味をしっかりと噛み締め、今後の国政運営に真摯に向き合うことが求められています。