(CNN) イスラエルがパレスチナ自治区ガザで戦争を始めてから1年9カ月がたち、ガザを覆う死と飢餓の惨状がエスカレートしている。食料を手に入れようとして殺害される住民や、餓死する住民が増え続ける中で、イスラエルを支持してきた同盟国でさえも、イスラエルに対する非難の声を強めている。
世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は23日、ガザのパレスチナ人はイスラエルによる封鎖のために、人為的な「集団飢餓」に苦しんでいると記者団に語った。
「子どもたちが飢えて泣きながら眠りについていると親たちは訴えている」「食料配給所は暴力の場と化した」とテドロス事務局長は語った。
国連によると、米国とイスラエルを後ろ盾とするガザ人道財団(GHF)が5月下旬に活動を始めて以来、食料を入手しようとしてイスラエル軍に殺害された住民は1000人を超えた。このうち数百人はGHFの配給所近くで命を落とした。
現在、ガザの全人口210万人が食料不安に陥っている。ガザ保健省は22日、90万人の子どもが飢えており、既に7万人に栄養失調の兆候があると発表した。