小学校教諭が女子児童盗撮・画像共有で逮捕、SNSで約70点拡散か

愛知県警は、校外学習中に女子児童の下着を盗撮し、その画像などをSNSのグループチャットで共有したとして、名古屋市立小学校の男性教諭(42)を性的姿態撮影処罰法違反容疑で逮捕しました。この教諭は、学校行事の記録用として児童の写真を撮影する役割を担っており、チャットを開設・管理していたとみられ、県警は彼が事件の主導的な立場にあったとみて捜査を進めています。この事件は、教育現場における信頼を揺るがす重大な不祥事として社会に大きな衝撃を与えています。

事件の概要と逮捕の経緯

捜査関係者によると、当該SNSグループチャットには約70点もの画像や動画が投稿されており、中には校外学習や教室で撮影されたとみられるものが含まれていました。このチャットは秘匿性の高いSNSを利用しており、逮捕された名古屋の教諭に加え、横浜市立小学校の男性教諭(37)ら約10人近くの教員が参加していたとみられています。参加者間では、投稿された動画や画像に対し、互いに称賛するような書き込みが確認されています。

主犯格の役割と捜査の進展

逮捕された名古屋の教諭は、校長や教頭を補佐する「主幹教諭」という要職にありました。彼が勤務する小学校の校長によれば、保護者に学校生活の様子を伝える「学校だより」を月に一度ほど作成する担当であり、そこに掲載する写真も自身で撮影していました。県警は、この教諭の私物のカメラなどを押収し、詳細な実態解明を急いでいます。

愛知県警察本部の建物愛知県警察本部の建物

別教諭への追起訴と事件発覚の経緯

さらに、このチャットのメンバーの一人とされる別の名古屋市立小学校の男性教諭(34)が、器物損壊罪などで既に起訴されていたところ、自身の体液を児童の楽器に付着させたとする不同意わいせつ罪などで追起訴されていたことが明らかになりました。県警は、この追起訴された教諭のスマートフォンなどを解析する過程で、問題のグループチャットの存在を把握したといいます。

教育委員会の対応と児童へのケア

横浜市立小学校の教諭が逮捕されたことを受け、横浜市教育委員会は26日に記者会見を開き、市民に深く謝罪しました。逮捕された横浜の教諭は2010年に採用され、勤務先の小学校ではクラス担任と学年主任を務めていましたが、これまでの勤務態度については「ごく普通で、過去にトラブルはなかった」と説明されています。

今回の事件により、ショックを受けている児童がいることが確認されており、横浜市教育委員会はスクールカウンセラーを派遣し、心のケアにあたっています。下田康晴教育長は「極めて重大な不祥事であり、学校の信頼を裏切る許しがたい行為で深くおわびする」とのコメントを発表し、再発防止への強い決意を示しました。

教員の不祥事について記者会見で謝罪する横浜市教育委員会幹部ら教員の不祥事について記者会見で謝罪する横浜市教育委員会幹部ら

この一連の事件は、児童の安全を守るべき立場にある教員による裏切り行為として、社会全体に教育現場の倫理観と管理体制の厳格化を求める声が高まっています。当局は引き続き、事件の全容解明と関係者の厳正な処分、そして再発防止策の徹底に努めるとしています。

参考文献