中国発キャラクター「ラブブ」、韓国リセール市場で爆発的人気―真贋保証と「KREAM」の台頭

中国発の人気キャラクター「ラブブ(Labubu)」が、韓国のリセールプラットフォーム「KREAM」で驚異的な人気を博し、市場を席巻しています。偽造品の流通が問題となる中で、真贋保証を求めるユーザーが殺到し、短期間で巨額の取引が行われています。

偽物問題が加速させる「真贋保証」への需要

ラブブは、特に韓国のリセール市場において、その希少性と高い人気から価格が急騰しています。KOREA WAVEの報道によると、リセールプラットフォームKREAMでは、ラブブ関連商品がわずか1週間で19億ウォン(約2億2000万円)を超える取引額を記録しました。中でも「ポップマート・ラブブ ザ・モンスターズ・ハイライトシリーズ」の未開封ランダムボックスは、定価2万1000ウォンに対し5万6000ウォンで売買され、6000個以上を販売。これはKREAMの週間販売ランキングで堂々の1位を獲得しました。価格急騰ランキングでも上位10点中6点がラブブ関連商品であり、開封済みのシークレットアイテム「黒ラブブ」に至っては、定価の14倍となる31万8000ウォンで取引されるという異例の事態に発展しています。

一方で、大手ECサイト「クーパン」などでは2万ウォン台での販売も見られますが、偽造品の疑いが広がっており、購入者は真贋鑑定を厳しく行うKREAMのようなプラットフォームに信頼を寄せています。ラッパーのイ・ヨンジやガールズグループILLITのウォンヒがSNSで偽物被害を訴えたことも、この問題への関心を一層高める結果となりました。

韓国カカオトークのギフト画面に表示される人気キャラクター「ラブブ」の商品画像。リセール市場で高騰するアイテムの需要を示す。韓国カカオトークのギフト画面に表示される人気キャラクター「ラブブ」の商品画像。リセール市場で高騰するアイテムの需要を示す。

「KREAM」が築く信頼と市場の牽引

偽物リスクが高まる中、KREAMは徹底した真贋チェック体制を敷くことでユーザーからの信頼を獲得しています。未開封商品には10項目にわたる厳格な検査を実施し、開封済み商品に対しても箱や構成品まで細かく確認します。これらの検査基準の詳細は、模倣品対策のため非公開とされていますが、その厳密さがユーザーの安心感につながっています。

現在、KREAMではラブブ関連商品の特設企画展も展開されており、このキャラクターへの注目度をさらに高めています。アプリ分析会社ワイズアップのデータによると、2025年1月から5月の間にKREAMで最も多く決済を行ったのは20代で、全体の56.2%を占めており、若年層を中心にラブブが絶大な人気を博していることが伺えます。

世界を席巻するラブブ人気の背景と希少性

ラブブは2019年に中国のポップマート(POP MART)が知的財産権を取得したキャラクターです。その世界的な人気の火付け役となったのは、世界的アーティストBLACKPINKのリサが自身のSNSでラブブを紹介したことでした。これにより注目度が急上昇し、その人気は世界中に拡大しました。

韓国内では、オフラインでの販売が中止された影響も加わり、リセール市場においてラブブは極めて入手困難なプレミア商品となっています。真贋鑑定の重要性が高まる中で、KREAMのような信頼性の高いプラットフォームの存在が、この急成長するコレクターズ市場の健全な発展を支えています。

参考文献

  • (c)KOREA WAVE/AFPBB News
  • KOREA WAVE