【AFP=時事】ドナルド・トランプ米大統領は28日、英スコットランドでのキア・スターマー英首相との共同記者会見で、ロンドン市長のサディク・カーン氏を再び攻撃した。
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記者から9月の国賓訪問でロンドンを訪れる予定があるかと問われた際、トランプ氏は肯定的に答えたが、「ロンドン市長はあまり好きではない。ひどい仕事ぶりだと思う」と明言。
「ロンドン市長は嫌なやつだ」と付け加えた。
これに対しスターマー氏は、「実は彼は私の友人なんです」とフォローした。スターマー氏とカーン氏はいずれも労働党に所属している。
だが、トランプ氏はカーン氏に対する自身の見解をさらに強調し、「ひどい仕事ぶりだと思う。しかし、ロンドンを訪れることは間違いない」と続けた。
トランプ氏とカーン氏は不仲で知られている。
今年1月、トランプ氏の大統領復帰前夜、カーン氏は西側諸国の「反動的なポピュリスト」が進歩派に「今世紀を決定づける難題をもたらす」と警告する記事を執筆した。
カーン氏は第1次トランプ政権時、一部のイスラム教諸国からの入国禁止措置に反対を表明したことで、激しい非難合戦に巻き込まれた。
トランプ氏は当時、2016年に初当選し、西側諸国の首都で初のイスラム教徒の市長となったカーン氏を「テロ対策で非常にまずい仕事をした」と非難し、「揺るぎない敗者」「非常に愚か」と呼んだ。
2024年11月5日の再選を前に収録されたポッドキャスト番組で、カーン氏はトランプ氏が肌の色を理由に自分を標的にしていると非難。「率直に言って、彼は民族性と宗教を理由に私を攻撃してきた」と彼は述べた。
だが、昨年12月のAFPによるインタビューで、カーン氏は米国民が「声高に、そして明確に声を上げた」として、「大統領選の結果を尊重しなければならない」と付け加えた。
28日午後、カーン氏の広報担当者は声明を発表し、カーン氏は「トランプ大統領が世界最高の都市を訪れたいと述べたことを大変うれしく思う」「多様性が私たちを弱体化させるのではなく強化すると、貧しくするのではなく豊かにすることを理解してくれるだろう」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News