飛行中の旅客機の機内で中国人が集団で乱闘劇を繰り広げ、当局の処罰を受けたことが分かった。
中国官営の「環球時報」などが7月27日、報じた。事件は同月21日午後、マレーシア・クアラルンプール国際空港を出発して中国の成都天府国際空港に向かっていたエアアジア機の機内で発生。機内の照明が暗くなり、就寝しようとしていた男性が、大声で会話していた後ろの座席の女性たちに「小さい声で話してください」と求めたところ、女性たちがこれに反発した。
女性たちの態度に腹を立てた男性は「バカだ」「黙れ」などと暴言を浴びせた。これを聞いた女性たちは激怒して取っ組み合いに発展。他の搭乗客が撮影し投稿したとみられる動画には、帽子をかぶった女性が座席の上に立って前の席の男性に殴りかかる様子が映っている。男性は機内食トレーの下に隠れて攻撃を免れたという。
客室乗務員が制止したにもかかわらず、乱闘劇はしばらく続いた。周囲の乗客たちが「やめろ」と叫び、客室乗務員たちが女性の体を押さえて止めようとしたが、女性は拳を引っ込めなかった。最終的に、男性と、女性のうちの1人がけがをしてようやく乱闘が終わった。成都の空港に着陸した直後、当事者たちは警察の事情聴取を受け、中国当局は男性と女性2人に行政拘留処分を、他に2人に行政罰金処分を下したという。
この騒動による飛行機の遅延などはなかった。エアアジア側は「客室乗務員が標準安全規定を順守し、迅速かつ専門的に事態に対応した」「運航に大きな問題が生じず、帰りの航空便のスケジュールにも影響はなかった」と明らかにした。
ムン・ジヨン記者