近年、令和世代の若者の間で、昔懐かしいファッションアイテムが再び注目を集めています。特に、カジュアルで機能的な「ナップザック」や、レトロな雰囲気の「有線イヤホン」などが、新たなスタイルとして浸透。さらに、スウェーデン発の「カンケンバッグ」も人気を博しており、平成時代の流行が令和流にリブートされ、個性的なファッションを彩っています。
ナップザック再ブームの背景と多様な魅力
渋谷の街を歩くと、多くの若者の背中にナップザックが。かつて体操服入れとして小学生に必須だったこの巾着型リュックは、今やファッションの主役です。女子高校生は「もう相棒、一部です。安心感がある」、大学生男性も「友達が着けている人が多く、オシャレだなと思って自分も」と、その人気ぶりを語ります。
『スーパースポーツゼビオ 東京御茶ノ水本店』では、約50種類のスポーツブランドのナップザックが1500円から3000円という手頃な価格で並びます。スポーツナビゲーターの橋本優さんは、「スポーツで使うというよりは“日常的に使う”人が非常に増えている」と指摘。その人気の理由は、「荷物を持っている感じがなくてとにかく楽」「安くて汚れても洗える」といった実用的な意見に加え、「Tシャツ一枚では寂しいけど、肩にかけている紐で線が入る感じがメリハリついて簡単におしゃれできる」というファッションアイテムとしての魅力が支持されています。
街中で見かけるナップザック姿のZ世代
進化する「令和版ナップザック」:個性を表現するデコレーション
令和世代は、ただナップザックを身につけるだけでなく、独自の「デコレーション」で個性を表現しています。自作ペイントや缶バッチで「デコる」女子高校生は、「スクールバッグより安いから挑戦しやすい」と語ります。自分の名前や誕生日、プロフィールなどを大きく書いて装飾するなど、オリジナリティ溢れるカスタマイズが流行。手軽に自分らしさを表現できる点が、若者たちの心を掴んでいるようです。
ファッションアイテムとしての有線イヤホンとカンケンバッグ
懐かしいアイテムの再評価は他にも広がっています。「有線イヤホン」もその一つ。ワイヤレスが主流の現代において、あえて有線を選ぶことでレトロな雰囲気や独特のスタイルを演出する若者が増えています。
また、北欧デザインで知られる「カンケンバッグ」も、特に女子高校生(JK)の間で根強い人気を誇るアイテムです。シンプルながらも機能的で、豊富なカラーバリエーションが特徴。ナップザックと同様に、日常使いから通学まで幅広く活用され、令和のカジュアルファッションを象徴する存在となっています。これらのアイテムは、単なる昔懐かしさだけでなく、現代のライフスタイルや個性の表現にフィットする形で再発見され、新たな価値を生み出しています。
参考文献:
- TBS NEWS DIG Powered by JNN (Yahoo!ニュース掲載記事)