人生から「失礼な人」を追い出す:気分を好転させる3つの特徴と対処法

「毎日を気分良く過ごしたい」「他人に振り回されるのをやめたい」「自己肯定感を高めたい」――。このような願いを持つあなたに、日韓累計40万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)をおすすめします。本記事では、気分を蝕む人間関係のストレスから解放され、自己肯定感を高めるための重要なヒントとして、人生から「失礼な人」を上手に排除する方法、特に彼らの見分け方と対処法に焦点を当ててご紹介します。

人間関係のストレスに悩む女性が、失礼な言動にうんざりしている様子人間関係のストレスに悩む女性が、失礼な言動にうんざりしている様子

あの頃の私を悩ませた「女ってさぁ…」と繰り返す先輩の存在

大学生時代、アルバイト先で出会ったある先輩の存在は、私にとってまさに「気分を害する人」の典型でした。彼は仕事ができて、社員からの信頼も厚いバイトリーダーでしたが、厳しさゆえに後輩からは敬遠されがちでした。そんな先輩から、ある時期から頻繁に電話がかかってくるようになったのです。携帯電話がまだ普及していなかった時代、自宅の固定電話にかかってくる彼の電話は、時に長時間に及びました。

彼の電話の主な内容は、「なぁ、女ってさぁ…」という言葉で始まる、特定の女性(ユリコさん)が自分に気があるのではないかという問いかけでした。私はユリコさんを知りませんし、「女って」とひとくくりにされて意見を求められることに、心底困惑していました。最初は適当に相槌を打っていましたが、心底興味がなくなり、途中からはほとんど耳に入ってきませんでした。家の固定電話での長電話は、身動きが取れず同じ姿勢でいるため、集中力が途切れがちです。それでも当時の私は「口が堅く、言うことを聞きそうな後輩」と思われていたのでしょう、定期的に彼の「女ってさぁ」が繰り返される電話に付き合わされていました。

「知りません」で快適になった人間関係

私の心の中の「知らんがな」メーターはとうに振り切れていました。そしてついに、「私はユリコさんじゃないので知りません」とストレートに伝えたのです。すると先輩は激昂し、「わかったよ!お前にはもう二度と電話しないからな!いいんだな?」と言いました。私は間髪入れずに「はい」と答えました。ガチャーン!と受話器を叩きつけるような音が響き、それ以来、本当に二度と彼からの電話はかかってこなくなりました。

先輩が就職活動で忙しくなったようで、アルバイト先でも彼の姿を見かける機会は減りました。この一件以来、私の生活は格段に快適になったことを覚えています。今振り返ると、先輩だからといって、彼個人の恋愛相談に、ましてや「女って」とひとくくりにされた質問に付き合う義務は一切なかったと強く思います。第一に、人を性別でひとくくりにして語ることは、大変失礼な言動です。この経験は、人間関係において健全な境界線を引くことの重要性を教えてくれました。

人生から「クソ失礼なやつら」を叩き出す:著者が語る3つの特徴

『人生は「気分」が10割』には、自分の気分をコントロールするための106の習慣が紹介されていますが、その一つに「『クソ失礼なやつら』を人生から叩き出す」というパンチの効いた言葉が登場します。言葉は荒々しいかもしれませんが、この強烈な表現こそが、記憶に残り、現実の行動に影響を与える力を持っているのかもしれません。著者のキム・ダスル氏が例に挙げる「クソ失礼なやつら」には、以下の3つの特徴があります。

  1. 素直さを装った失礼
    「ぶっちゃけ」や「正直言って」といった前置きをしながら、相手の感情を顧みず、自分の言いたいことだけを主張するタイプです。本人は率直であると信じていますが、実際には相手を傷つけていることに気づきません。

  2. 親しみでラッピングした失礼
    親しい間柄であることを盾に、相手のプライベートに踏み込んだり、デリカシーのない発言をしたりするタイプです。フレンドリーであると誤解されがちですが、その行為は相手への尊敬を欠いています。

  3. 心配するふりをした失礼
    「あなたのことを心配しているから」という名目で、余計なお世話を焼いたり、批判的な意見を述べたりするタイプです。本人は善意だと思っていますが、結果として相手に不快感やプレッシャーを与えます。

これらの「失礼な人」に共通するのは、自分が相手に対してどれほど失礼なことをしているのか、本人自身が全く理解していないという点です。彼らの言動に振り回され続けると、あなたの心の健康や自己肯定感が損なわれる可能性があるため、注意が必要です。職場や友人関係で、立場上すぐに距離を置くのが難しい場合もあるかもしれません。しかし、心の中で「クソ失礼なやつらを人生から叩き出す」という強い意志を持つだけでも、気分がラクになり、ストレス軽減に繋がるはずです。

まとめ

人生をより快適に、そして前向きに過ごすためには、自分自身の気分を大切にし、それを害する「失礼な人」との関わり方を賢く見直すことが不可欠です。本記事で紹介した「失礼な人」の3つの特徴を理解し、適切な対処法を実践することで、人間関係の悩みから解放され、自己肯定感を高めることができるでしょう。『人生は「気分」が10割』は、そんな日々の気分を好転させるための具体的な習慣が詰まった一冊です。ぜひ手に取って、あなたの人生をより良い方向へ導くヒントを見つけてみてください。


著者情報:小川晶子(おがわ・あきこ)
大学卒業後、商社勤務を経てライター、コピーライターとして独立。企業の広告制作に携わる傍ら、多くのビジネス書・自己啓発書等、実用書の制作に携わる。自著に『文章上達トレーニング45』(同文館出版)、『オタク偉人伝』(アスコム)、『超こども言いかえ図鑑』(川上徹也氏との共著 Gakken)、『SAPIX流 中学受験で伸びる子の自宅学習法』(サンマーク出版)がある。